ダブルクロス The 3rd Editionモノシナリオ 『Came to Say Good-bye』

ダブルクロス The 3rd Editionモノシナリオ 『Came to Say Good-bye』

GM
とある雨の日,時刻はもう夜が近づく頃。千嵐は同支部に所属しているUGNチルドレンの時岡天也と共に「FHのセルを壊滅させる」という任務を遂行するためにとある裏路地に来ていた。
時岡 天也
「職員の人が言ってたアジトはここ…っぽいな。」
千嵐 八鐘
「ホントにここ? 大丈夫?」
時岡 天也
「…大丈夫だろ。職員の情報だ、間違いはなさそうだ。どうやらここのセルでは一般人や野生の動物を無差別に拉致してオーヴァードにする実験とかが行われているとか…許せない。」
千嵐 八鐘
「オッケー、ぱっぱと済ませちゃおう。全部薙ぎ払って、皆をさくっと助けないと」
時岡 天也
「そうだな。…だが、あまり無理はしてくれるなよ?」
千嵐 八鐘
「するよ、お前いるから大丈夫でしょ」
時岡 天也
「…はは、期待されているってわけだ」
千嵐 八鐘
「そーだよ。ずっと二人でやってきてんだし」
時岡 天也
「そういえば、思えばお前とばかり任務に行ってたな。それじゃ、行くか。八鐘」
千嵐 八鐘
「お偉いさんたちも、俺とお前で組ませるのが一番良いってちゃーんとわかってるってこと。遅れるなよ、天也」
GM
3カウントの後,セルに突撃しFHエージェント達を倒していく。
GM
「くそっ,UGNだ!」
GM
「でも相手はたかがガキ2人!やっちまえ!!」
時岡 天也
「たかがガキ2人でもなめるなよ…!やるぞ,八鐘!」
千嵐 八鐘
「合わせろ、天也!」
時岡 天也
「任せろ、俺が援護をする。好きなだけ暴れろ!」
千嵐 八鐘
光で無数の銃を編み上げる。
最初の一撃をガキ呼ばわりした馬鹿にぶち当てて、それからあとは光弾を軽快なリズムで放つ。
狙いは定めていない。援護は任せた、とばかりに弾数だけをひたすら増やした。
千嵐 八鐘
「とにかく撃つから、他は全部なんとかして!」
時岡 天也
千嵐の動きに合わせるように、手を翳す。
銃を自らが生み出した鈍い光で包み込み、銃弾の挙動を安定させる。
銃弾は吸い込まれるように敵へと向かっていく。
時岡 天也
「お前の弾は相変わらず乱雑だな。」
千嵐 八鐘
「狙わなくても当てるし。天也が」
時岡 天也
「俺が当ててどうするんだ。…あぁ、あと回復も普段通り、俺に任せろ。」
時岡 天也
「八鐘、あいつが最後の敵だ。好きなだけぶち込んでやれ」
千嵐 八鐘
「りょーかい。ありったけ叩き込む!」
千嵐 八鐘
光を纏めて大きなマシンガンへ。
威嚇するよう、銃口を残りの一人へ定めた。
時岡 天也
「行け!八鐘!!」
千嵐 八鐘
「ぶっ放す! これで終わりだ!」
千嵐 八鐘
破裂音。光が震え、弾が吐き出される。
千嵐 八鐘
狙いは雑。しかし、全てが敵に収束すると知っている。
ならば自分はただ火力を上げるだけでいい。
時岡 天也
先程と同じように光を凝縮させ、千嵐の銃へと付与。射出された弾は軌道を描いて最後の敵へと向かっていった。
GM
あなた達が最後の敵を倒し終えると,無線から職員の声が聞こえて「任務終了」の声を聞いた。千嵐が時岡天也を見ると,彼は苦しそうに胸を押さえていた。
時岡 天也
「ハァ…ハァ…ちょっと,やりすぎたか…?」
千嵐 八鐘
「天也? これくらいで息切れなんてらしくない」
千嵐 八鐘
銃を霧散させた。天也に駆け寄って
時岡 天也
「大丈夫だ,大丈夫,帰ろう…」
千嵐 八鐘
「全然大丈夫に見えねーんだけど! 肩貸すよ、帰ろう」
時岡 天也
「俺は、帰るんだ…八鐘と、帰る…んだ…」
千嵐 八鐘
「そうだよ、何当たり前のこと言ってんの……」
GM
あなたが心配して近づいた時、それは起こった。
時岡 天也
「う……ぐっ…ごふっ」
GM
口から吐かれた血,瞳孔の開かれた目,明らかに彼が正常ではないことを物語っていた。
時岡 天也
「あ,ああ…だめだ,だめだ…俺は…俺,は,帰らなきゃ,なのに,なのに…っ」
千嵐 八鐘
「おい、天也? なんだよそれ。なんで血なんか」
千嵐 八鐘
「帰るんだよ! しっかりしろ、帰って人に診てもらおう」
時岡 天也
「このままじゃ,だめだ!ああ,ああああああああ!!」
GM
どこか,空気が濁っている気がする。長く彼と共にいたあなたなら気が付くだろう。これは,彼から放出されている毒だ。
時岡 天也
「おね,がい…だ…俺から,離れて,くれ…八鐘…そうしないと,そう,しないと…俺,俺……八鐘を,殺してしまうかもしれない…!」
千嵐 八鐘
「やだね、お前に殺される俺じゃない。一緒に帰るんだ」
時岡 天也
「頼む,俺が…俺でなくなる前に…離れて…くれ…」
千嵐 八鐘
「やだって言ってんだろ。ほら、喋る元気あるなら足動かせって!」
時岡 天也
「頼む…俺は,八鐘を,殺したく,ない…」
千嵐 八鐘
「もう黙ってろよ! 引き摺ってでも連れて帰るからな!」
時岡 天也
「離れたく,ないなら…俺を殺してくれ…!俺が,八鐘を,殺す前に…!」
千嵐 八鐘
「馬鹿言うな、殺しも殺されもしない。んなこと言ってないで、今日食べたい夕飯の献立でも想像してて」
GM
あなたがその場を離れないでいると,無情にもどんどん空気が濁っていく。もう息をするのも苦しい。
GM
刹那,ドンッと腹を殴られ,その勢いで建物の外へと押し出された。全く容赦のない一撃にあなたは殴った本人,時岡天也を見た。彼は苦悶の表情を浮かべながらも,あなたに笑いかけ,口を動かした。そこから漏れたのは言葉ではなく,喘鳴だけだったが,あなたには分かった。
時岡 天也
「…ごめん。」
GM
そう紡いだのだ。路地の壁にぶつかり,あなたはその場に倒れてしまう。と同時に,押し出された外の新鮮な空気が肺いっぱいに入り込む感覚がし,急に吸い込んだせいでむせてしまうだろう。
GM
だいぶ呼吸が落ち着いてあなたがよろよろと立ち上がった時,咆哮が轟いた。声の方向は先ほど自分の出てきた場所。そしてあなたは間違えることは無いだろう。あれは,時岡天也の声だ。
GM
あなたはそこで悟る。時岡天也がジャームと化してしまったことに。
GM
青い空,白い雲。燦々と照り付ける太陽。荒波 海莉はここ,N県F市に修学旅行へ来ている。初夏の晴れとはいえ,既にうだるような暑さが刺さる。
相波 武
「あー…あちぃ…なんでこんな時期に修学旅行やるんだよ…」
荒波 海莉
「晴れ続くからじゃなーい?雨とかチョ~ダルいじゃん。」
相波 武
「いや、にしても暑すぎんだろ…秋とかにしてくれよせめて…」
荒波 海莉
「たけしの文句たれ~♪ もっと楽しみなよ!」
荒波 海莉
「ジュースかアイスでも買う~?」
相波 武
「おい,荒波,次はどk…あぁ…アイス、いいな」
荒波 海莉
「カイリって呼んでってば~...アリ?じゃあアタシはジャリジャリ君のソーダ味ね!」
相波 武
「嫌だね。なんで呼ばねぇといけねぇんだよ。……?もしかして俺の奢り?」
荒波 海莉
「呼び方変えるのと奢りどっちがいい~?」
相波 武
「……はぁ」
GM
あなたはクラスメイトで友人の相波武と共に街路を歩いていた。すると,同じ高校の制服を身にまとう女子高生たちとすれ違った。
GM
「そういえば,知ってる?海岸の噂。」
GM
「何それ?知らなーい。」
GM
「真夜中にこの街の海岸で一番会いたい人のことを想うと,その人に逢えるんだって!」
GM
その様に話す彼女たちをいつもなら興味なさげに通り過ぎる相波だったが,今回は違って彼女たちの話に耳を傾けている様だった。
荒波 海莉
「あ、おごりだったらソーゲンダッツにしよっかな~?アイス何にしよ~」

(女の子たちの会話をよそにアイスで頭がいっぱいのようだ)
相波 武
「……」
荒波 海莉
「...あれ、どしたの?...あ。アイス高すぎた?」
相波 武
「…あ…ああ,別に。何でもねえよ。」
荒波 海莉
「さっきの子の中にタイプでもいたんでしょ~」
相波 武
「…いねぇわ」
荒波 海莉
「いないの?いてよ~~」
相波 武
「いるわけないだろ。うちのクラスの女子、変なんしかいねぇんだから」
荒波 海莉
「アハ、それってアタシも~?」
相波 武
「お前がいっちゃん変だな」
荒波 海莉
「やった~!たけしの一番だって~」

(揶揄うようにケラケラと笑ってコンビニへスキップだ)
相波 武
「そこで喜ぶ意味が分からん。マジで」
溜息をつきながら海莉のあとを追っていく。
相波 武
日が暮れて,そろそろホテルのベッドに潜り込む時間になった頃。部屋に戻ろうとしたあなたは,いかにも寝間着ではない姿の相波に出くわすことになる。
荒波 海莉
(仲良しフレンズたちと楽しいお喋りをしていた人、すっかり寝る時間だというのにまだ廊下をうろついている。)

「は~、楽しかった~。先生に見つからないうちにもどろ~っと」
荒波 海莉
「あれー?夜更かし生徒だ!」

(見つけた相波を指さすだろう)
相波 武
「…何だよ。」
荒波 海莉
「何かないとダメ~?」
相波 武
「いや、別に。お前もそろそろ部屋戻れよ。そんじゃ」
荒波 海莉
(去っていくだろう人を見送って)

「...もしかしてホームシック?ってやつかなあ」
荒波 海莉
「明日もいっぱい遊んじゃろ!」
荒波 海莉
(明日の予定も決まった、と満足げに窓に映る自分へVサイン)
相波 武
旅館の外へ向かって歩いて行く姿がちらりと見えるだろう。
荒波 海莉
(Vサインの向こう側、歩いていく姿。)

「.........え!ズル!?抜け出してる...」
荒波 海莉
「ついてっちゃお~、迷ったら泣いちゃいそうだもんね」
荒波 海莉
(抜け出せるのだろうか、抜け出したのだろうか。とりあえず外へ出ようと試みる)
GM
先生たちの目を掻い潜り,一番大きな海岸に訪れた2人。満月が海岸を照らし,きらきらと輝いている。
相波 武
「……で、なんでお前がいるんだよ」
荒波 海莉
「あれ!?もう見つかってる」
荒波 海莉
「いつから気付いてたの~?結構忍び足自信あったのに」
相波 武
「ここまでくりゃさすがに分かる」
荒波 海莉
「遮蔽物はなし...惜しかった」
GM
呆れたような顔で海辺を見渡す相波。
2人だけしかいない空間――のはずだった。どこか諦めたような顔を見せる相波だったが,彼はぼそりと「まさか…」と言ってふらふらと海辺に寄っていく。
GM
先ほどまで誰もいなかったはずの波打ち際に,ボブカットの髪,白いワンピースを着た女性が静かに立っていた。
荒波 海莉
(星空、海。そして...垂れる黒。やけに眩しいのはワンピースのせいだろうか。)

「い"!?いつ、のまに!?」
相波 武
「…姉貴?」
GM
彼がそう呼ぶとその女性は振り向いた。だが,その顔はよく見えない。
荒波 海莉
「???」
相波 武
「なあ,姉貴なんだろ。なんでここにいるんだよ?」
荒波 海莉
(交互に二人を見る。合点がいった、と言いたげに手をポンとして)

「お迎え?お迎えに来てもらった?!」
相波 武
「……そんなわけないだろ。姉貴,どうしてなんだよ。なあ,何とか言ってくれよ。」
相波 武
彼はそう言って足早に女性へと近づく。
荒波 海莉
「家族と会う時間なら、オジャマムシしない方がいいかなぁ~...」

(一歩、相波とは逆に距離をあけ)
GM
明らかにいつもと様子が違う相波が女性の元へ近づくと,やっとその女性の顔が見えた。歪なほどに口角が上がっている笑顔。あれは歓喜などではない,まさしく狂気と言える笑み。
荒波 海莉
(一歩引いたせいで、良く見えてしまうその歪み。思わずその場から)

「たけし!だめだよ!!」

(慌てて叫んだ)
相波 武
「…姉貴?どうし―――」
GM
女性から何かが湧き出る。暗くてよくは見えないが,それは紫色の霧のようなものだった。それが見えた瞬間,あなたは膝をつく。自然のものならざる力という言葉が合っている。見れば,相波も浜辺に倒れている。苦しそうに痙攣し,泡を吹いているようだ。それを愉しそうに眺める女性は,その細い体躯に似合わない力で相波を抱え上げた。
荒波 海莉
「…う"、エ"...、何...」

(砂地だというのに、底なし沼に浸かったような重さを感じる。立ち上がれない)
荒波 海莉
(砂地から何か硬いものをひろいあげる。トゲトゲした...巻貝だ!)
荒波 海莉
「...ッ、ダメ~ッ!!」

(それを女に向かって投げる。威力など無いに等しいが...あるとすれば鋭利なトゲくらいだ)
GM
―――彼を助けなければ。
GM
何か得体の知れない力があなたの体を駆け巡る。あなたではない何かがあなたを突き動かす。巻貝を投げたはいいが、ダメージなどがないことは分かっている。
けれど,ここで友人を助けなければ,彼を失ってしまう気がした。
荒波 海莉
投げた巻貝から砂が零れて舞う。
月明かりを帯びた砂がまるでステージの演出のよう。
本人がそれを認識したのかどうかは分からない。

もう一度息を吸い込んだ。
がむしゃらに、ただ一声をあげる。

響け―――

誰でもない、自分がそう望んだ。
魔女の産声を。
荒波 海莉
「返して―――――ッ!!」
GM
女性は荒波の変貌に驚いたようで,相波を抱える力を緩め彼から手を放した。そしてそのまま,彼女は闇へと消えてしまった。
GM
相波は無事だろうか。そう思い彼を見れば浅く息をしていることが分かる。それに安堵したのもつかの間,緊張の糸がほぐれたのであろうあなたはその場で気を失ってしまった。
千嵐 八鐘
1d10 (1D10) > 7
荒波 海莉
1D10 (1D10) > 3
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 33 → 36
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 37 → 37
GM
赤く染まった空,日暮れだというのにまだ暑さの残るF市の街を南方 奏弥は歩いていた。あなたはこの街に来たことがあり,思い出の街である。
GM
ここに,あなたの大切な人は住んでいた。潮田爽世――あなたの唯一の一般人としての“日常”だった人。しかし惜しくもその日常は“もうひとつの自分の日常”によって壊されたのだ。彼女はオーヴァード同士の戦いに巻き込まれて命を落とした。あの時,ほんの数メートル自分が間に合っていれば,彼女は死ななかった。南方はその戦いの後,長く滞在していたここ,N県F市を離れた。
南方 奏弥
もう大分昔のようでいて、それでも過ぎる街並みはどこもまだ見覚えと馴染みのある景色のままだ。
決定的に違うのは、もう彼女はここにはいない、そうした喪失感めいたものが胸に在る事。
無意識に漏れた溜息は、自分が思う以上に重いものだった。
GM
時計を見ると午後8時。もうこんな時間だ。ホテルに戻ろうと思い,歩みを進める。道中ふと,ひとつの噂を思い出した。
GM
「ねえ,知ってる?奏弥。ここの街に伝わる話なんだけどね,真夜中にこの海岸に来ると,会いたい人に逢えるんだって。」
GM
確か彼女がそう言っていた。夕陽に照らされながら,無邪気に教えてくれた。
あなたは潮田爽世が死んでから一度もその海岸に行っていない。しかしなぜか今日は,自然とその海岸に足を向けていた。
GM
あの日と変わらない景色,あの時と変わらない月が海岸を照らす。2年前の満月の夜,自分が守れず彼女が命を落としてしまった,そんな場所。
ふと,遠くから話し声が聞こえてきた。警戒しながらも声のした方を見ると,人影が3つある。
南方 奏弥
1dx (1DX10) > 10[10]+10[10]+2[2] > 22
GM
あなたが神経を研ぎ澄ませると,不良のような男性が海岸にいる女性に詰め寄っているのが見えた。その女性の顔を見ると,あなたには見覚えがある。潮田爽世だ。
南方 奏弥
苦い記憶ばかりあるここへ訪れたのは自責か感傷か、進む歩は遅いものであったがふと視線を投げた先に人影を見て足を止めた。
GM
あなたが改めて動こうとした瞬間,ぞわりとした感覚がした。気配を手繰ると,女性から遠いところで倒れている一般人からだった。
荒波 海莉
投げた巻貝から砂が零れて舞う。
月明かりを帯びた砂がまるでステージの演出のよう。
本人がそれを認識したのかどうかは分からない。

もう一度息を吸い込んだ。
がむしゃらに、ただ一声をあげる。

響け―――

誰でもない、自分がそう望んだ。
魔女の産声を。

「返して―――――ッ!!」
南方 奏弥
「爽世…?」
忘れようもない彼女の顔に思わずその名を呼び、息を飲んだ。
有り得ないと首を振るよりも先に肌の粟立つ感覚にハッと我に返る。
GM
そのまま女性は姿をくらましてしまい,エフェクトを使った方の人はその場に崩れ落ちた。あなたは2人をUGNの病院に搬送するために処理班を呼ぶことになるだろう。
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 3
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 33 → 36
GM
時岡天也がジャームと化してから数か月,UGN日本・N県支部にセフィド=ツィーゲルから呼び出しが入り,貴方は支部にいる。
セフィド=ツィーゲル
「よく来たねぇ、木ノ本くん。」
木ノ本 敦盛
「お世話になります、セフィドさん。
 今回の呼び出しって……もしかして。」
セフィド=ツィーゲル
「うん。木ノ本くんも知ってると思うけれど…時岡くんの件について。彼がジャームと化しちゃって…すごく残念だよ。」
セフィド=ツィーゲル
「一応、彼の捜索は僕の方から他支部に応援を要請してるんだ。彼は優秀なチルドレンだったからねぇ…。ジャームになったとなると~…かなり強敵だからねぇ。早急に見つけないといけないよ。」
木ノ本 敦盛
「痛ましい話です。
 彼の力と対峙しなきゃいけないことも含めて。」
骨が折れそうだ、とため息をついた。
木ノ本 敦盛
「しかし、どうやって見つけたものでしょう?
 支部長、俺にできることは。」
セフィド=ツィーゲル
「うん…あ、でもね、彼の捜索ばかりに時間を割いてはいられないんだ。今回、N県に関係する情報を本部の方から2つ入手したって連絡があってね。それを共有するね?」
木ノ本 敦盛
「ア、ハイ。お願いします。」
セフィド=ツィーゲル
「ひとつはね、FHに新たな動きがあったみたいなんだぁ。数日前にN県F市にて“ディアボロス”――春日くんらしき人物がいるっていう情報を掴んだってさ。
もうひとつは昨夜、同じ市で荒波海莉っていう学生を保護したらしいよ。誰かに襲われている時にその荒波くんって子がエフェクトを使用してたところを南方くんが目撃してたんだってさ。
…つまり、オーヴァードってこと。彼女は今はUGNの病院で治療を受けてるって。」
木ノ本 敦盛
「つ、つまり……」
木ノ本 敦盛
「春日恭二がこの辺りにいて、それとは別件で新規のオーヴァードが現れたってことですか!?」
木ノ本 敦盛
「いや……関連性がある可能性もある?」
セフィド=ツィーゲル
「うんうん、話が早くて助かるなぁ。そこでね?木ノ本くんには『F市の“ディアボロス”らしき人物の調査』と『荒波くんのケア及びUGNの説明』を行ってほしいんだ。まあ、無理そうだったら僕が同行して説明するでもいいけれど。」
木ノ本 敦盛
「両方ですか!」
セフィド=ツィーゲル
「そ~、両方。なんかねぇ…F市で『神隠し』のような現象が起きてるみたいでさ、一般人が行方不明になっているっていう情報もあるんだよねぇ。
もしかすると、“ディアボロス”以外にもエージェントがいるかもって。そこで、現在F市内にいる南方くんにも応援を頼んでるんだ。」
木ノ本 敦盛
「ああ……南方さんがいてくれてよかった。
 で、えーと……俺の方は、うん。
 荒波さんって人に説明をしつつ、事件の情報も訊けたらいいかなってところですかね。

 ……すみませんコーヒー一杯もらっていいですか?」
セフィド=ツィーゲル
「うんうん。流石に君一人じゃあ大変だと思うからね。
説明、出来そうかい?出来そうなら、僕は支部で待機して本部からの連絡待ってようかなぁ。

あ、コーヒーかい?すぐに作るから待っていて」

そういうとカウンター内へ入り、コーヒーを作り始める。
セフィド=ツィーゲル
コーヒーを作りながら優しい声で

「相手は”ディアボロス”だからねぇ…、念には念を入れないと。大変なことになっちゃう」
木ノ本 敦盛
「……ええ。勿論、心得てます。」
木ノ本 敦盛
「しかしこの人員不足のときに、UGNの説明程度のことで支部長の手を煩わせることはできませんからね。
 調査時には いざとなったら助けを求めるかもしれませんが。」
セフィド=ツィーゲル
「うん。もし詰まっちゃったりしたら気軽に連絡してね。」

よし、と完成したコーヒーを持って歩き、木ノ本の前に置く。

「これ飲んだら早速彼女がいる病院へと向かってくれるかい?」
木ノ本 敦盛
「ありがとうございます。」

コーヒーを受けとった。
深い香りでこんがらがる頭を落ち着ける。
そしてぐい、と煽り。

「それじゃ早速行ってきます。
 何か新情報があればすぐにお伝えしますね。」
木ノ本 敦盛
席を立ち、カフェの出口へ向かう。
店を出る前に一礼して。
セフィド=ツィーゲル
「いってらっしゃい。気を付けて行っておいで」
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 5
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 35 → 40
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 7
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 4
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 40 → 47
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 36 → 40
荒波 海莉
顔色はあまり良くないが、呼吸は落ち着いている。
声をかければ目を覚ますだろう。
GM
荒波が目を覚ますとそこは病室だった。
どうやら個室のようで,自分以外は誰もいない。
荒波 海莉
「ん"~...」

あまり気分は良くない、目を開け...起き上がる
荒波 海莉
「......あれ~、ココ...どこ?」

鈍さの残る頭を振って、辺りを見渡す。
GM
ノックの音がし,入ってきたのは木ノ本だった。
木ノ本 敦盛
「失礼します。……あ、気が付いたかな。」
荒波 海莉
入ってきた人物に視線が向く。
木ノ本 敦盛
「荒波海莉さんだね。俺は木ノ本って言います。
 ああ、寝ててもいいよ。少し話をしたいだけなんだ。」

相手は女子高生だ。変に威圧することがないように慎重に話をしている。

「……昨夜のこと、覚えてるかな?」
荒波 海莉
相手の名前を小さく復唱する口元が見てとれたかもしれない。

「昨日...?友達と...海まで来て...?」

何を見たか思い出そうと首をひねる
木ノ本 敦盛
「何か特別なことが起きたんじゃないかな。
 君自身の手によって。」
荒波 海莉
「特別...?」

なんの話だろう、ただただ、自分は叫んだだけだ。
そう思ったところでふと思い当たる。

「自分じゃないような...自分のような...」
「助けたいって思ったら、...ううん、何て言えばいいんだろう?」
木ノ本 敦盛
「うん、うん。こう、強い衝動が具現化するような。」

おそらくこの子がエフェクトを使用して
敵を一時退けたはずだ、と話を思い起こしながら。

「そのとき周囲に何か起きたりしなかった?」
荒波 海莉
「...驚いたような、そんな顔した気がする。」

海辺にいた黒い影の事、友人が「姉」だと言っていた事
しかしそれは到底、人とは形容しがたかった事。

自分の声に反応したかのように消えた事。
それを木ノ元に話してみせた。

「あ...たけし、...友達はここにいるの?」
木ノ本 敦盛
「なるほど。ふむ……。」

どういった能力か推察できるには至らなかった。

「うん。君の友達もこの病院にいるよ。
 ただし別棟だ。彼の症状が重いからじゃなくってね。

 君の方が特異なんだ。」
木ノ本 敦盛
「それについて少し説明をしなくちゃならない。
 ……突飛に思えるかもしれない話だけど、冷静に聞いてほしい。」
荒波 海莉
「え"ッ...!アタシのほうがヘンってこと?!」

特異、と言われて思わず声をあげる。
落ち着いた大人が相手だ、お願いされれば言う通り大人しくなる。
木ノ本 敦盛
そういう反応になるよな……と頷いて。
木ノ本 敦盛
「昨夜の事件から……君の身に異変が起きたんだ。
 レネゲイドウィルスと呼ばれるものによって、君は異能力者……オーヴァードという存在になった。」

なるべく伝わりやすいように声のトーンを落としてゆっくりと話す。

「その能力によって、昨夜君の友人と君自身は
 襲撃から逃れることができたんだ。」
荒波 海莉
「レネ...?異能力...?」

オーヴァード、と言われてもさっぱりわからない。
一つ分かるのは何らか自分の異変が友人を助ける事に繋がった、と言う事だ。

「全部はわかんないけど、たけしが助かって良かった~」
木ノ本 敦盛
「うん。君の力がなければ危なかっただろう。
 二人とも無事でよかったよ。」

一度に全部理解してもらえるとは思っていない。
が、力に目覚めた以上彼女を一般人としておくわけにはいかないのだ。

「俺もそんな能力がある一人だ。
 そして君達を襲ったような者たちと対峙する、UGNという組織に所属している。」
荒波 海莉
わからないなりに理解はしようとしているらしい
人が言う単語を繰り返すように呟いた。
木ノ本 敦盛
「俺たちのこの異能力は……野放しにされていると人々を害してしまう可能性が高いんだ。
 だから君も、うちの組織に来てほしい。

 うまく能力と向き合う術を身に着けるためにもね。」
荒波 海莉
わかった、とすぐ返事をしそうな顔。
しばし間があいて...

「...すぐには帰れない?」

静かにそう訊ねた。
木ノ本 敦盛
「いや。支部は全国各地にあるから、これまで通りの生活を続けてくれてかまわない。
 有事のときには呼び出しがあるけどね。
 ただ所属してUGNの管轄下にいてくれれば、みんな安心できるってところかな」
荒波 海莉
これまで通りの生活、そう聞けばパァ、と明るくなり

「本当?修学旅行も行っていいの?」

それが確認できれば、おそらくは首をすぐ縦に振るだろう。
木ノ本 敦盛
「もちろん。
 体調が回復し次第、すぐに修学旅行の日程に戻れるよう手配してあるよ。」
荒波 海莉
「...! ありがとう、木ノ本さん!」

嬉しい、と言わずとも分かる顔でそう返す
荒波 海莉
「所属...ってどうすればいいの?」
木ノ本 敦盛
「こちらこそ、ご協力ありがとう。
 仲間が増えてうれしいよ。
 所属手続きはこっちでやっておくから君は気にせずゆっくりやすんで。修学旅行、楽しんでね。」
荒波 海莉
「うん、分かった!」

あなたが部屋を出ていくのなら、手を振って見送るだろう。
木ノ本 敦盛
『それじゃ失礼しました』と男は病室を後にした。見送りに一礼を返して。
GM
ーーーーーー
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 9
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 47 → 57
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 57 → 56
GM
病院を出た木ノ本は,そのまま街を歩く。“日常”を過ごす目的でも,“日常”を守る目的でも,何度かあなたはここを訪れているがこの街は変わらない。いつもと変わらず活気にあふれており,修学旅行生や観光客,地元の人などたくさんの人でにぎわっている。
GM
あなたは何度もこの街で春日恭二と戦っており,その度に何人も同士を亡くしている。彼にやられたり,彼の送り込んできた手先にやられたりして,地に伏せる仲間を見てきた。エージェントとして動いている中でも、何人もの同僚をFHの人間に殺されている。そんな街だ。
木ノ本 敦盛
人混みの中に"奴"を探すクセは変わらない。
説明はこれからの調査に比べれば楽な仕事だった、と息をつく。
千嵐 八鐘
1d10 (1D10) > 3
南方 奏弥
1dx (1DX10) > 4[4] > 4
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 37 → 40
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 36 → 40
千嵐 八鐘
「あ、出て来た。思ってたより早かったですね」

病院の近く、コンビニ前で隣の大人に買ってもらった肉まんを頬張る18歳。
左手で、街を歩きながら誰かを探す様子の木ノ本を指差した。
南方 奏弥
「お?2つ目奢る前で助かったわ」

発見したオーヴァードへの説明諸々はエージェントである木ノ本に任せていた様子。
だがその代償は肉まん代だったようだ。
隣の学生の指差す方向へ顔を向ける。

「木ノ本さんおつかれーっス」
木ノ本 敦盛
「なんだよ、二人して待ち構えてたみたいに?
 人手が増えるのは大いにありがたいけど。
 ……ていうか、南方さんだけじゃなくて千嵐も一緒だったのか。」
千嵐 八鐘
「俺宛てに支部に本部から連絡来たんですよ。木ノ本さん手伝ってこいって」
千嵐 八鐘
「んで、こっち来たら南方さんいたから奢ってもらいました」

雑な説明後、肉まんを口に詰め込んだ。
南方 奏弥
「一応俺が発見者っつーかそういうヤツなんでェ……てか、昨日何があったか聞けたんスか」

一応協力要請も来てたし、と足しつつ。
気は入院中の彼女の事よりも事件の方に向いているようだ。
南方 奏弥
「ちょ、味わって食え???」
千嵐 八鐘
はぁい、と返事をし。
仕事の話が始まる気配に、残った紙を暇そうに弄っている。
木ノ本 敦盛
「支部長、俺そんなに頼りないかなぁ!?
 ……じゃなくて。」

咳払いした。

「いや、彼女自身はあんまりしっかり覚えてないみたいで。……第一発見者の方がよく知ってるかと思ったんだけど。」
南方 奏弥
「……暗かったんで、まだはっきりとは言えねースよ」

ふい、とよそを向いた。
木ノ本 敦盛
1DX (1DX10) > 6[6] > 6
千嵐 八鐘
9dx 知覚判定 (9DX10) > 8[1,3,4,6,7,7,8,8,8] > 8
南方 奏弥
1dx (1DX10) > 3[3] > 3
GM
ふと,何かが見えた。
薄茶色のオールバックの髪,白いスーツに映える赤のネクタイ。メガネをかけているが,消えることのない何かを射殺さんとする眼光。貴方たちは直感する。あの人物は,彼は,木ノ本の宿敵である“ディアボロス”――春日恭二だ。
木ノ本 敦盛
ヒュ――と息をのんだ。
南方 奏弥
「木ノ本サン…?」
千嵐 八鐘
木ノ本の視線の先を見る。
特徴的な外見の男を視界に入れて。
木ノ本 敦盛
「……白昼堂々出歩いてやがるとは。」
千嵐 八鐘
不安げに大人二人を交互に見上げた。

「俺はどう動けばいいですか」
南方 奏弥
一歩遅れて2人の視線を追う。
異様な雰囲気の男の姿に目を顰め。
木ノ本 敦盛
「……今回こそは仕留める。
 千嵐、支部に連絡して応援要請を。南方さんは俺と……交戦に備える。いいね。」
南方 奏弥
「っス」

端的な応答を返した。
千嵐 八鐘
「了解」

建物の陰に自然に姿を消した。
それぞれの様子を伺いながら携帯を取り出す。
木ノ本 敦盛
気配を殺して春日の元へ忍び寄る。
GM
あなたがそのように行動をとろうとすると,春日恭二らしき影は人ごみの中に紛れ込み,そのまま姿を消してしまった。やはり,彼はこの街にいるのだ。
木ノ本 敦盛
「――――ックソ!!」

追跡は失敗した。吐き捨てた憤りも人ごみにかき消える。
GM
ーーーーー
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 10
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 3
千嵐 八鐘
1d10 (1D10) > 10
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 10
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 40 → 43
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 40 → 50
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 40 → 50
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 56 → 66
千嵐 八鐘
1dx+1 情報判定 (1DX10+1) > 7[7]+1 > 8
千嵐 八鐘
相棒のような存在だった。調べる必要なんてない。
天也について知っていることを、ぽつぽつと全員に共有した。
荒波 海莉
1dx+1 (1DX10+1) > 7[7]+1 > 8
荒波 海莉
手元のスマホをスイスイ...SNSは色々与太話も豊富だ。
最近の「噂話」を見つければ、周りに共有するだろう。

「海岸での噂、ってコレかなあ...?」
木ノ本 敦盛
3DX+1 (3DX10+1) > 7[3,5,7]+1 > 8
荒波 海莉
スマホを置いて、カウンターへ寄っていく。
カフェオレが飲みたいな~などと注文しているようだ。

ここにいるメンバーで何となく話しかけやすいのは木ノ本を除けば彼くらいなのだろう。
千嵐 八鐘
「会いたい人に会える…? ふーん」

自分もスマホで地名と噂とやらを打ち込んで。
表示されたページをスクショした。
木ノ本 敦盛
「く……データベースにアクセスできない……!!」

ITよわ大人は会話もそこそこに情報収集に集中していたが全然ダメだった。
南方 奏弥
1dx (1DX10) > 7[7] > 7
セフィド=ツィーゲル
「はは、みんな頑張ってるねぇ」

カップを磨きながら面々を眺める。
カフェオレを求める声が聴こえたら頷きを返し、その準備へと取り掛かる。

「お砂糖とかは机に置いてあるから好きなように使ってくれて構わないよ」
南方 奏弥
ジャーム化したやらと聞けば苦々しい顔をちらと見せたりもしただろう。
こちらもググったり等したかもしれないが、先に出てきた以上の何かはない様子
荒波 海莉
「うん、セフィドさんありがとう~」

お砂糖は少なめにして、席へと戻っていく。
千嵐 八鐘
1dx+1 情報判定 (1DX10+1) > 9[9]+1 > 10
千嵐 八鐘
1d10 (1D10) > 9
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 50 → 59
南方 奏弥
「つうかJKは何で夜にあんな いや異性コーユーにどうとは言わんけど~」

問題はなぜそこに彼女が現れたのかについて思案顔。コーヒー啜りつつ。
セフィド=ツィーゲル
「いやあ、カフェオレを美味しそうに飲んでくれるの嬉しいなぁ…」

るん♪
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 6
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 43 → 49
千嵐 八鐘
スクリーンショットのカシャ、という音の後。

「俺にもコーヒーください」

スマホをポケットに突っ込んでカウンターへ。
荒波 海莉
「友達がね~、抜け出してたからついてってたんだよ~。」

それ以上の情報はない、本当についていっただけだった。
荒波 海莉
1dx (1DX10) > 6[6] > 6
南方 奏弥
「ふーん…?…んじゃその友達が…」
荒波 海莉
「そう言えば...女の子たちの会話を妙な顔して聞いてたかも?」
セフィド=ツィーゲル
「はぁい、コーヒー用意するよぉ」

今度はコーヒーを準備する。暫くすると温かいコーヒーが千嵐の前に置かれるだろう。
荒波 海莉
スマホの操作を続けても、さすがにそれ以上の情報は得られなかった。
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 1
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 66 → 67
木ノ本 敦盛
3DX+1 (3DX10+1) > 9[2,6,9]+1 > 10
千嵐 八鐘
「ありがとうございます」

一礼してコーヒーを受け取り、データベースにアクセスしようと試みる木ノ本に寄った。
南方 奏弥
「女子の会話~?」

横目に木ノ本の様子を見つつ
荒波 海莉
「なんて言ってたか、アイスの事考えてたからあんまり聞こえてなかったんだけど~」

んー、と考え。

「会いたい人に会える...?は聞こえたかも?」
木ノ本 敦盛
カチャカチャカチャッ ッターン!!
「どりゃ!!!」
荒波 海莉
「わっ!?」

対面からの声に驚いた。
南方 奏弥
「アイスて、……あ、木ノ本サンなんか分かったスか」
木ノ本 敦盛
眼を細めてデータベースとにらめっこする。

「……ワクラバ? ……誰か聞いたことある?」
南方 奏弥
1dx (1DX10) > 1[1] > 0 (ファンブル)
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 6
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 50 → 56
南方 奏弥
1dx (1DX10) > 1[1] > 0 (ファンブル)
千嵐 八鐘
「なんですか、それ。意味の推測すら出来ない」 首を傾げる。
荒波 海莉
「お菓子みたいな名前だね...?」

ワクラバ、ちょっと違うかも。
木ノ本 敦盛
「春日恭二の協力者だそうだ。うーん、コードネームかな……?」
千嵐 八鐘
1d10 (1D10) > 2
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 59 → 61
南方 奏弥
「……は?」

検索に検索を重ねたらとうとういかがわしい肌色サイトについてしまった。閉じる。
千嵐 八鐘
2dx+1 (2DX10+1) > 4[3,4]+1 > 5
荒波 海莉
「名前が分かるだけ成果?」
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 7
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 49 → 56
荒波 海莉
1dx (1DX10) > 5[5] > 5
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 3
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 67 → 70
木ノ本 敦盛
3DX+1 (3DX10+1) > 10[3,10,10]+6[3,6]+1 > 17
木ノ本 敦盛
「ん。あれ。この情報、時岡……って。」
荒波 海莉
カフェオレを飲みつつ、千嵐と木ノ本を交互に見る。
南方 奏弥
「時岡ってーと……」

千嵐の方を見た。
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 7
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 56 → 63
千嵐 八鐘
呟きに画面をのぞき込んだ。飛び込んできた内容に目を細める。

「……なにこれ……」
木ノ本 敦盛
「ジャーム化した彼の目撃情報、だろうな。」
荒波 海莉
時岡天也、自分は面識も情報もほとんどない。
聞きたいことは色々あったが、遠慮が勝っている。
なんとなく窓の外を見て旅行中の友人たちへ思いを馳せた。
南方 奏弥
2dx+1 (2DX10+1) > 6[1,6]+1 > 7
千嵐 八鐘
「……」

口を開いたり閉じたり。
言葉は出ず、動揺を隠すようにカップを口元へ運んだ。
南方 奏弥
肌色の架空請求サイトを…閉じ…
南方 奏弥
「…ワクラバやら時岡やら…問題が集まりすぎてねースか?」
木ノ本 敦盛
「だって問題が山積みなんだよ。」
荒波 海莉
「アタシ、何かできる事あるかなあ...?」

とりあえず明るく笑うだけはできる。
南方 奏弥
「俺も個人的に気になる事はあるんスけど…どっから手を付けたもんか」
木ノ本 敦盛
「荒波さんが遭遇した真夜中の海岸の件について、もっと知りたくはあるね。」
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 6
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 56 → 62
荒波 海莉
2dx (2DX10) > 5[3,5] > 5
荒波 海莉
「えーと...」
南方 奏弥
「……あの海岸に居たもう一人の女について、他に思い出せる事とかー…」
system
[ 荒波 海莉 ] 財産点 : 8 → 5
荒波 海莉
そうだ、と思い出したように少しずつ話し始めるだろう。

「警察の人が、こんなこと言ってたかも~…?」
荒波 海莉
「...そういえば、友達も抱えあげられてた気がする」

連れ去られる手前だったのだろうか?
南方 奏弥
「……爽世がそんな事する訳」

ぽつ、と呟いた。
荒波 海莉
「え?だれえ?」
「たけ...友達はお姉さんだって言ってたよ、親戚?」
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 5
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 70 → 75
木ノ本 敦盛
3DX+1 (3DX10+1) > 5[2,2,5]+1 > 6
南方 奏弥
「俺の知り合いで──…そもそもあんな所にいる筈が」

苦々しい表情と共に言葉を切った。
荒波 海莉
「...どうしてこんなところに、って言ってた。」

話し始めれば少しずつ思い出されてくる、あの夜の事。
南方 奏弥
「…2年前のデータって見れるっスか、俺が…一般人巻き込んだ時の、」
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 10
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 63 → 73
南方 奏弥
2dx (2DX10) > 10[2,10]+7[7] > 17
南方 奏弥
木ノ本の端末を借りたり操作の指示とかもしたのかも知れない。
出た結果を「あの海岸に居る筈の無い」証拠として提示。
荒波 海莉
見ていい情報なら、その画面を覗き込みに寄っていく。

「...えっ、ホントに親戚!」
木ノ本 敦盛
「故人……。」
木ノ本 敦盛
南方 奏弥
「………だから、あんな所にいる筈無いんスよ」
南方 奏弥
「このアイバってのは…JKの言ってた友達?」
荒波 海莉
「そうだよ、友達!」
千嵐 八鐘
1d10 (1D10) > 1
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 61 → 62
千嵐 八鐘
2dx+1 情報判定(浸蝕率60%over) (2DX10+1) > 4[1,4]+1 > 5
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 2
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 62 → 64
荒波 海莉
2dx (2DX10) > 10[5,10]+3[3] > 13
荒波 海莉
「ねえねえ、木ノ本さん。」
木ノ本 敦盛
「うん?」
荒波 海莉
「カスガ~...さん?って悪い事してるの?」
木ノ本 敦盛
「ああ。凶悪犯だ。」
荒波 海莉
「例えば?」
木ノ本 敦盛
「それはもう……ありとあらゆる、というか。
 この世で一番非道な大量殺人犯だと俺は思ってる。」
荒波 海莉
「そうなんだ...困った人。」

春日の情報...端末か、あるいは大人から聞いた話を頭の中で整理する。だいぶマズイ相手なのだと理解した。
木ノ本 敦盛
「関わらずに済むならそれに越したことはない人間だよ。」
荒波 海莉
「でも...関わらないままでは済まないよね、きっと。」

自分の力の事もまだよく分からないヒヨッコだ。
それでも力がある、と言う事はいずれ必要性が出てくるのだろう。
南方 奏弥
「…俺は今回木ノ本サンらに協力をってコトで要請受けてるんで、春日を追うにしろ何にしろソーユー事で」
木ノ本 敦盛
「う゛ーん……」
微妙な顔をした。関わった人間たちの末路をあまりに多く見てきた。
荒波 海莉
「アタシ、頑張るから...色々教えてね!」

テーブルの下にある拳は、ほんの少し落ち着きがないけれど。
今やるべきは悲しむ事ではない。
千嵐 八鐘
「その人、まともな大人なせいで一人で抱え込みがちだから。自分からどんどん関わっていくと良いよ」

木ノ本を指差して。
木ノ本 敦盛
「なにをぉっ」
荒波 海莉
「そなの?クローニンだ~」
GM
そんな話をしていると、時間が大分経っていたのだろう。外は夕方になってきている。
そろそろ解散の時間だろう。
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 6
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 75 → 81
GM
夕方,街を歩いていた木ノ本は足を止める。視線の先にはとある廃ビル。何かいつもと違うような気がする。
気のせいだろうと思ったが,今,あなたは確実に人が動く影を目撃した。こんなところに一般人が迷い込むのも考えにくい。
木ノ本 敦盛
「……。」
こういったところに居るのは決まって社会の表舞台に立てないような輩だ。
アウトロー。犯罪者。そして……

迷わず廃ビルへと歩みを進めた。
GM
あなたは意を決して廃ビルの奥へと進んでいく。あなたの規則正しい靴の音が反響し,少し開けた場所に奴はいた。
春日 恭二
「おっと,随分早いな。さすがはUGNのイヌといったところか。」
木ノ本 敦盛
「当然。今度は何を企んでいるか知らないが……見逃してやる気はない。」
春日 恭二
「また会えてうれしいよ,タイフーンシルト。君とは何度も殺し合いをしてきたが,君だけしか生き残らなかった分私も楽しめている。」
木ノ本 敦盛
「ぬかせ……!!」
掴みかかろうと近寄る。
春日 恭二
近寄られれば軽やかに後退し

「ククク…仲間を殺されて憎いか?私を許せないか?結構結構。」
木ノ本 敦盛
「憎いなんてものだと思ってるのか。殺してやる。」
春日 恭二
「クク…安心したまえタイフーンシルト。すぐに仲間の所へ送ってあげよう!」
木ノ本 敦盛
虚無の城壁します!
春日 恭二
《破壊の爪》+《ハンティングスタイル》
春日 恭二
《渇きの主》+《吸収》+《オールレンジ》+《獣の力》+《コンセントレイト:キュマイラ》
春日 恭二
12dx@7 不屈の一撃《渇きの主》+《吸収》+《オールレンジ》+《獣の力》+《コンセントレイト:キュマイラ》装甲無視・HP8点回復・対象の判定ー2d (12DX7) > 10[1,2,3,3,4,4,7,7,8,8,9,10]+10[1,1,8,9,9,10]+10[1,2,3,9]+10[9]+5[5] > 45
春日 恭二
9d+20 (9D10+20) > 57[3,4,10,9,5,2,7,10,7]+20 > 77
木ノ本 敦盛
えーとえーと
木ノ本 敦盛
暗黒螺旋!!!!
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 81 → 89
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 29 → 0
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 89 → 86
木ノ本 敦盛
「ぐ、はあァ゛……!!」
春日 恭二
「その程度かぁ?タイフーンシルトォ」
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 5
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 0 → 5
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 86 → 91
???
「木ノ本くん!!大丈夫かい!?」
セフィド=ツィーゲル
「…木ノ本くん!」
木ノ本 敦盛
「し、ぶちょ……」
セフィド=ツィーゲル
「まさかこんなとこにいるとは思ってもなかったよ…」
春日 恭二
「おやぁ?そのヤギみてぇな髭…シャーフか。大事な部下をまた失くすのを見に来たのか?」
セフィド=ツィーゲル
≪小さき魔眼≫
木ノ本 敦盛
≪虚無の城壁≫いちおうね……
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 91 → 93
セフィド=ツィーゲル
≪コンセントレイト:バロール≫≪黒星の門≫≪黒の鉄槌≫
セフィド=ツィーゲル
10dx+7 (10DX7+7) > 10[1,1,2,4,7,8,8,9,10,10]+10[1,2,4,5,5,8]+4[4]+7 > 31
セフィド=ツィーゲル
「木ノ本くんをボコボコにしてくれたお返しをしてあげるね。闇からグーパンチ~」
セフィド=ツィーゲル
4d10+14 (4D10+14) > 22[5,1,8,8]+14 > 36
春日 恭二
(3D10+1) > 26[8,10,8]+1 > 27
春日 恭二
3d6+1 (3D6+1) > 9[6,1,2]+1 > 10
春日 恭二
12dx@7 不屈の一撃《渇きの主》+《吸収》+《オールレンジ》+《獣の力》+《コンセントレイト:キュマイラ》装甲無視・HP8点回復・対象の判定ー2d (12DX7) > 10[2,2,3,4,6,6,7,8,8,9,9,9]+10[3,4,4,5,8,10]+6[4,6] > 26
セフィド=ツィーゲル
≪時の棺≫
セフィド=ツィーゲル
「させないよ、春日くん」
木ノ本 敦盛
メジャー移動でセフィドさんのところまでいきたい
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 93 → 95
セフィド=ツィーゲル
10dx+7@7 ≪コンセントレイト:バロール≫≪黒星の門≫≪黒の鉄槌≫ (10DX7+7) > 10[1,2,4,5,5,6,9,9,10,10]+10[1,2,7,7]+10[6,8]+10[9]+5[5]+7 > 52
セフィド=ツィーゲル
6d10+20 (6D10+20) > 44[7,9,10,1,7,10]+20 > 64
春日 恭二
2d+1 (2D10+1) > 17[10,7]+1 > 18
春日 恭二
12dx@7 不屈の一撃《渇きの主》+《吸収》+《オールレンジ》+《獣の力》+《コンセントレイト:キュマイラ》装甲無視・HP8点回復・対象の判定ー2d (12DX7) > 10[2,2,3,5,5,6,7,7,8,10,10,10]+10[2,2,3,4,6,9]+10[7]+10[9]+10[9]+1[1] > 51
春日 恭二
6d10+20 (6D10+20) > 23[1,2,2,8,5,5]+20 > 43
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 95 → 98
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 5 → 0
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 5
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 0 → 5
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 98 → 103
セフィド=ツィーゲル
10dx+7@7 ≪コンセントレイト:バロール≫≪黒星の門≫≪黒の鉄槌≫ (10DX7+7) > 10[3,3,4,6,6,6,6,9,9,9]+10[1,2,7]+10[7]+4[4]+7 > 41
セフィド=ツィーゲル
5d10+20 (5D10+20) > 40[9,10,10,8,3]+20 > 60
春日 恭二
2d+1 (2D10+1) > 6[3,3]+1 > 7
春日 恭二
春日はセフィドの攻撃で膝をつき、そのまま地に伏した。
春日 恭二
思いきや、《蘇生復活》を使用し傷口が修復され立ち上がる。
春日 恭二
「クソ、…」
GM
春日は《瞬間退場》を使用し、その場から即時にいなくなった。
残ったのは、ボロボロになった木ノ本とセフィドの二人だけになった。
木ノ本 敦盛
「……支部長、すみません。
 単身で勝てるはずもないのに、あのツラを見たらカッとなって……。」
セフィド=ツィーゲル
「いやいや、さすがに彼の姿を見ちゃったらね。木ノ本くんが動いてしまうのも分かるから大丈夫だよ。…ただ、無事とは言い難いけど君が生きていてくれてよかった」
木ノ本 敦盛
「……支部長のおかげです。来てくれなきゃ死んでた。
 俺は絶対死んじゃいけないってのに……。」

両親は春日恭二に殺された。唯一の肉親、妹を独りにするわけにはいかない。
セフィド=ツィーゲル
「…そうだね…。…さ、戻ろうか。支部に戻ったらとびきり美味しいコーヒーを淹れよう」

何を思ったのか、特に追求もせずビルの外へと足を向ける。
木ノ本 敦盛
「そういえば……」

ヨロヨロと周囲を見回す。

「春日の協力者の"ワクラバ"ってのは。
 ……ここにはいないんですかね。」
セフィド=ツィーゲル
「…ん?あぁ、そのようだね。ただ、まぁ…春日くんだけで良かったよ。
もし仮に協力者がいたら、僕らだけじゃあどうしようもなかったかもしれない。」
木ノ本 敦盛
「……たしかに。
 じゃ、帰りましょう。」

イテテ、と腹を抑えつつ 恩人のあとに続いた。
GM
ーーーーーー
GM
夜,南方 奏弥はまたあの海辺に来ていた。
昨日と変わらず波は穏やかで,静かに時間が過ぎていく。
変わらない海辺,変わらない夜空。
今日は満月だったな,確かあの日も満月だった。
そういえば彼女はこの海が好きだった。
夜の海は特別だとも言っていたっけ。
そんなことを想いながら歩いているとありえない人影を見た。
GM
白いワンピースを着た女性が岩場に座っている。
それは,紛れもなく死んだはずの彼女――潮田爽世の姿だった。
彼女はあなたに気が付くとあの時と変わらない笑顔でこう言った。
潮田 爽世
「…久しぶりだね,奏弥。元気にしてた?」
南方 奏弥
「…爽世」

目の前にあるのは遠い思い出でもあり、つい先日にも見たものだ。
砂を踏む足を止め、名前を呼び返す。
眉を寄せる逡巡の間を置いて一度の瞬き。

「…まぁまぁ、かな。そっちは、天国に飽きたとか?」
潮田 爽世
「まぁまぁかぁ…。楽しい事とかないの?例えば~…そうだなぁ…お散歩とか!」

岩場に座ったまま足をぷらぷらと揺らしながら、南方へ明るい声を掛ける。

「ん~、天国に飽きたっていうか~…奏弥に会いたくなった?のかな」
南方 奏弥
「……別に。俺に楽しむ権利なんてもうないだろ」
眉間に刻んだ皺は深まるのみ、向ける表情は自嘲や自責のそれだ。

「何で。全部俺のせいだろ、俺が間に合わなかったし、巻き込んだんだ。文句の一つも言えよ」
潮田 爽世
「またそーゆーこという~…」
眉を八の字に下げ、苦笑を向ける。

「ほら、眉間に皺寄ってるよ。皺がそのまま残っちゃうよ?
……あのね、別に私、怒ってないよ?だから、そんな風に謝らないで?奏弥は守ろうとしてくれたの、知ってるよ?」
南方 奏弥
「……守れなかったんなら、同じだ」

そう吐き捨てると砂浜を踏む足を進めて彼女の方へ。
見れば見る程に記憶の中にある彼女が鮮やかに思い出されるようで、盛大な溜息を隠すべく口元を手で覆った。

「……あの日も…荒波って奴と、その友達がいた晩も、ここにいたのか?」
潮田 爽世
「…もう。頑固なんだから」

「あの日…、? ん?どして?」
目をぱちぱちと瞬かせながら首を傾げる。
南方 奏弥
「あの時もお前がいて、…爽世が何をしたかは俺には分からないし、何かをしたとも思いたくない」

「それでもただの都市伝説にしちゃ…はっきりしすぎだろ…」

怪談の類か、それとも何らかのオーヴァードかジャームであるのか、迷いつつも探る視線。
潮田 爽世
「何が言いたいのか分かんないけど…そもそも、私、幽霊だし…何かするにしても出来なくない?」

よく分からないと言った表情で南方を見る。
南方 奏弥
「ノリが軽くね…?」

んー、と眉間に指を当て。

「そもそも、いつからここに居たんだよ」
南方 奏弥
「俺、お前が死……んでから、引っ越しちまったし、ここに来たのもお前の三回忌があるって…それで……ここらにあの世直通のドアでもあるってか?」

話せば話すほどに混乱する様子で、目の前の死者であるはずの彼女に触れようと手を伸ばし。
潮田 爽世
触れようとすれば、その手はすり抜けていく。
その様子を見て少し寂しそうに笑みを向ける。

「あの世直通のドア…?ううん、違うよ。…あのね、私ね、ワクラバ様に頼んで現世に来たの」
南方 奏弥
何の手応えも無い。
擦り抜けた手を握り締め、視線を落とした所でふと漏らされた単語に動きを止めた。

「ワクラバ…?……って、春日の…!?」

木ノ本の仇敵の、協力者の名でもあったような。
は、とした様子で問い返し。
潮田 爽世
「……?カスガ?っていうのは誰か分かんないけど…ほら、奏弥には昔に話したよね?ワクラバ様の話。
『生きている人が満月の日の夜に死んだ人のことを想うと、その人に逢うことができる』ってやつ。今日が満月でしょ?だからこっちに来ることができたんだ。」
潮田 爽世
「…でも、最近変な人がうろつく様になったし…いなくなった時を見計らってワクラバ様に頼んで姿を現しても奏弥はどこにもいなくてさ…。
ちょっとだけ、さみしかった…なんて。ごめんね。死んだのにわがまま言っちゃって」
南方 奏弥
「ワクラバってのはオーヴァードなのか……?…変な奴ってのは春日じゃなく…?」

であれば何の能力なのか、であれば今もその術中であるのか、纏まらない考えと共にぐるりと周囲を見回し。
潮田 爽世
「オーヴァード…何それ?もしかして、それってずっと私に隠そうとしてたこと?」
南方 奏弥
「……会いに来なかったのは…まぁ…」

変わらずにこの街で暮らし続ける気にはなれなかった、やら何やらと胸中に巡るものはあるが言葉にするには難しい。
ただ申し訳ないとする後ろめたさがある。
南方 奏弥
「……」
潮田 爽世
「まあ、会いに来れなかったのは忙しいとか色々あるし…隠しごとだって、二つや三つや四つくらい誰にでもあるよ!」

ふふ、と笑いながら足をゆらゆらさせるのを止める。口を尖らせて少し拗ねたような口調で話を続ける。

「…変な人さえいなければ、もっと早く会えたかもしれないけど…」
南方 奏弥
「……悪かったよ」

ばつの悪い表情と端的な言葉を返し、それから

「どうだろうな、今回ここに来るのだって大分……。まぁ、それはいいとして。変な奴ってのは何なんだ?」
潮田 爽世
「んーん。全然!私にだって内緒にしてること実はあるし」

えへへ、と自分の頬を掻き少し気恥ずかしそうに話していたが、次いで聞こえた言葉には

「そうなんじゃよ。わしは非常に困っておる。」
彼女の声ではあるが、彼女ではない何かが話し始めた。
南方 奏弥
「え、例えば──…?」

思わず身を乗り出し、かけ
唐突に変わる口調に引いた。

「は?」
潮田 爽世
「そう驚くな。わしは『ワクラバ』。
生者と死者の縁(えにし)をつなげるモノじゃ。
……ほぅ、こやつが爽世の想い続けていた生者か。存外ちんちくりんじゃのう…。
顔もどこか…ああ、すまんすまん。想い人に会うのは久しぶりでな。
からかい過ぎて爽世に怒られてしもうたわ。」
南方 奏弥
「ちん……?…いや、爽世…!?」

2歩下がった。驚きのあまり。

「どういう……は????」
潮田 爽世
「どうしてそんな驚いておるんじゃ?
爽世はわしの力でここにおるのじゃ。まぁ…なんじゃ、わしという透明な箱に爽世の魂を入れた、という言い方が近いかの。」
南方 奏弥
「……ジジイだか何だか分からんモンの中に…爽世が…?」

シンプル嫌だな…の顔になった。

「……じゃあ、爽世じゃなくてアンタが春日の仲間って訳か?」
潮田 爽世
「…?お主は何を言っておるんじゃ?」
南方 奏弥
「…ワクラバなんだろ?アンタの噂が広まってきてから人が消えたり…攫われかけた奴もいる」

「爽世を使って何を考えてるかは知らねーが…」
潮田 爽世
「…ワクラバ…あぁ、あの偽物のことか。
どうも口伝えだとこういったことが起こりやすいのぅ。わしの名前である『ワクラバ』はこう書くのじゃ。」

と言って近くにあった枝を拾い上げ、砂浜に大きく「邂逅(かいこう)」と書いた。
潮田 爽世
「恐らくじゃが,あやつはこう書くのじゃろう。いかにも嫌味な名よ。」

そう言って「邂逅」の文字の横に「病葉(わくらば)」と書いた。
南方 奏弥
「偽……?」

自分を騙そうとしているならわざわざ口調を変えて説明する事もないだろう。目の前の相手の様子と、砂に書かれた単語2つを見比べて。

「………こんなオカルト信じていいのか、分かんねーけど。じゃあアンタは、ここで死んだやつに会わせてくれる噂の本物の方…って事でいいんだな?」
潮田 爽世
「だからそう言っておるじゃろ。疑い深い奴じゃな。」

けらけらと笑っていた彼女だったが、急に真面目な顔になる。
南方 奏弥
「今だってタヌキかキツネに化かされてる気持ちだっつーの……」

ぶつくさ。
不意に変わる雰囲気にはそれも止まり
潮田 爽世
「それで、…わしの偽物の話じゃったな。
偽物の話が出たという事は、彼奴らの事を知りたいんじゃろ?
彼奴らはほぼ毎日、夜中になるとこの海岸にやってくる。そしてわしの伝承を勘違いした人間を攫ってはどこかへ連れていくということをここ最近繰り返しておる。」
潮田 爽世
「『ワクラバ』の名を穢しおって…ちと、裁きを与えねばならんかのぅ。」
南方 奏弥
「彼奴らって事は……」

ワクラバの協力者の名を思い返し。

「そいつらは多分俺らの探してるやつ…と思うんで、そっちからも手を貸してくれるんなら助かるっちゃ助かる……のか?」
潮田 爽世
「彼奴らは2人組じゃ。
1人は白んだ髪の老いた男で,もう1人は爽世よりも若い男じゃな。」

南方の言葉に頷きを返し、

「しかし、じゃ。わしら妖の類は生者に信仰されたり畏怖されたりすることで十分な力を発揮することができる。
わしの『ワクラバ』としての言霊を、あの偽物が吸い上げておるからなぁ…そこまで力を出せないのが現状じゃ。」
南方 奏弥
白んだ髪の男と、彼女よりも若い男。
心当たりをそのまま繋ぎ合わせるにはまだ少し躊躇はあるものの…

「そっちのソーユー都合は分からんスけど…じゃあ具体的には…」
潮田 爽世
「ま、わしには関係のないこと……ああ、もう、わかったわかった。」

突然、面倒くさそうに溜息をつく。
潮田 爽世
「さっきから爽世がそこのちんちくりんの助けになりたいとわめいておってのぅ。…ああ、そんなに言うでない。」

まるで虫を払うように手をひらひらと動かし、もう一度ため息をつく。
潮田 爽世
「わしは基本的に人間の行いには興味がない。
わしが好きなものは生者と死者の織り成す縁(えにし)のみ。
生者の諍いは勝手にやっていろ…と思っていたんじゃが…、どうも爽世が許してくれそうにないの。」
南方 奏弥
「は?ジジイ?が裁けねーっつう偽物退治してやろーってのに?」
南方 奏弥
やれやれぶりに文句を言い掛け。
しかし聞こえない場所で彼女が何らかの主張をしている様子を聞けばその場に落ち着き。
潮田 爽世
「口の悪いちんちくりんじゃのぅ…。
まぁしかし、久しぶりの想い人じゃ。…わしの力、よく使えよ?」

そう言って『邂逅』は右手で海水を掬い南方 奏弥に向かってそれをかけた。海水の粒はいつの間にか光の粒子となり、南方 奏弥に降っていく。海水特有の冷たさやしょっぱさはなく、何か温かいものを感じる。
南方 奏弥
「!?」

何を、とまた一つ文句が出掛けたが不思議に冷たくもない。
むしろ温もりすら感じる光に自身の体を見下ろした。
潮田 爽世
「ま、こんなものよな。」
潮田 爽世
「どうじゃ?今与えたのがおぬし自身の縁(えにし)の力。
彼岸を生きる者同士だけではなく彼岸の者と此岸(しがん)の者をも繋ぐ一筋の光る糸。
双方が大切な者だからこそ、想い合えるからこそ、その糸は柳よりもしなやかに、黄金(こがね)よりも強く、光り輝くことができる。
そんな力じゃよ。」
南方 奏弥
「爽世……」

ぽつ、と名を呼んだ。

「俺が、…俺のせいなのに」

それでもこうして、今も尚繋がっている彼女との繋がりに苦し気に溜まる息を吐く。
潮田 爽世
「……」

「…それじゃあ、わしは暇を貰うとするか。あとは爽世に頼んである。今夜しか爽世は現れんからな。…後悔するなよ、想い人。」
潮田 爽世
「…ふぅ。半分以上は何だか訳の分からない話をしていたけれど…ま、いっか。」
潮田 爽世
「改めて。久しぶりだね。奏弥。…本当に、会いたかった。」
南方 奏弥
「……」

口調の戻る彼女へと顔を上げた。
それから、去り際の今夜しかという邂逅の言葉を理解する一拍の間。

「……俺も。ただ、そんな資格も無い…それに」
南方 奏弥
「爽世が前に言ってたように、満月の夜にここに来て、お前が出てきたら」

「……守れなかったと責められて、恨まれるのが怖かった」
潮田 爽世
「……私ね、言わなきゃいけないことがあるの。
2年前のあの日、奏弥が血相を変えてここの海岸に向かって、化け物と戦っている姿を見て…それで…、あなたの隠していたことが分かった。」
潮田 爽世
「あの時、私がずっとここにいなかったらあなたがこんなに傷つくことはなかった。
ごめんなさい。」
潮田 爽世
「だから、どうか。どうか自分を責めないで。私にとらわれ続けないで、前を向いて。」
南方 奏弥
「そうじゃない、俺が……俺は……」

胸中を埋めるのはこれまで心の奥底に押し込めていた後悔の波だ。
絶えず寄せては返し、伝えたい言葉を押し流してゆくような。

「……ただ、もっとお前と居たかった」

辛うじてだ。
辛うじて、告げたい事をひとつ。
潮田 爽世
「……うん。」
南方の言葉に深く、頷く。

「私もね、ホントは奏弥と一緒に色んなとこ行ったりして、過ごしたかった。」
南方 奏弥
目端に浮かぶ熱を留めるよう、片手は目元を覆う。

「……なら、そっちに行った時に、また」
潮田 爽世
「あ。…あんまり早く来ようとしたらダメだよ?もし思ったより早く来たら、ビンタして追い出してやるんだから」
南方 奏弥
「はは……なんだソレ」

指先で目元を拭ってからぎこちなくありつつも笑みを返し

「死んでまで怒られんのは勘弁、…まぁ、気ィつけるから」
南方 奏弥
「そっちも……幽霊が風邪とか引くかは知んねーけど、……元気でな」
潮田 爽世
「…それ、奏弥にそのまま返す。奏弥こそ、いつまでもぶらぶらしてちゃダメだよ?あと、ちゃんとご飯食べて、たくさん寝て、病気しないようにするんだよ?」
GM
藍色の空がだんだんと明るくなっていき、水平線から太陽が顔をのぞかせようとしている。
それに合わせるかのように、潮田爽世の体が透けていく。
潮田 爽世
「…もう、お別れの時間が来たみたい。」
南方 奏弥
「………」

あんまりしっかりしていない生活を思い返し、耳の痛さに目を閉じた。
次に目を開けば朝陽が細く海面に伸びる様子と、その光を透過する彼女が見える。
ああ、と小さく声が漏れ。

「……ん」
潮田 爽世
「奏弥はさ、周りに…こう、頼れる人は今いるの?」
南方 奏弥
「ああ、ええと……今は木ノ本サンとか、千嵐って奴が……それに、最近仲間になった奴とか……いるし…」

直近で関わりのある人物の名をしどもどとしつつ挙げ、困ったように眉を寄せた。
私生活で関わりの有る人物はそうそういない為。
潮田 爽世
「そっかぁ…。会った事ないけど、きっと素敵な人達なんだろうなぁ…。奏弥のお友達、私も会ってみたかったかも」
潮田 爽世
「あ、そうだ!これからは自分を責めちゃだめだよ。だって、奏弥はとっても強いし優しいんだから。大丈夫、自信持って!ね!」
南方 奏弥
「ああ、……多分二人は天国行くんじゃ…ねーかな。もう1人はまだ良く知らねーけど…」

しどもど。昨日の支部での話し合い中に見た彼らを思い返しつつ。
南方 奏弥
「………善処する」
潮田 爽世
「そう?じゃあ…奏弥も天国に来たら紹介してよ!私も友達になってみたい!」
潮田 爽世
「……あの、ね…私、奏弥に想われてるって知れただけで、本当に、本当に嬉しかった。」
南方 奏弥
「……そうか」

心を見透かされたような気恥ずかしさと比例し、返す言葉は素気の無いもので。
潮田 爽世
「もう、言葉足りないのは変わらないんだから。…奏弥、ありがとう。……さようなら。」
南方 奏弥
「……またな。そっちに行けるように、努力するから」

さよなら代わりの言葉の最後は少し震えたかも知れない。
振り切るようにして近付くと手を伸ばし、触れられないと知りつつもその髪を撫でに。
潮田 爽世
「……うん。…あ、最期に言えなかった事!奏弥、ずっと大好きだからね!」

きっと、彼女の髪に伸ばされた手は邂逅のお陰だろうか、すり抜ける事なく触れる事が出来た。
彼女はとびきりの笑顔をあなたに見せ、朝焼けに照らされながら消えていった。
南方 奏弥
「………俺も」

呟きのような言葉が彼女に届いたかは分からない。
朝日に溶けるように消えた姿を見詰めたまま、その場に立ち尽くし。
GM
ーーーーーーーー
南方 奏弥
1dx (1DX10) > 1[1] > 0 (ファンブル)
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 4
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 73 → 77
千嵐 八鐘
1d10 (1D10) > 5
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 5
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 7
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 1
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 64 → 69
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 77 → 82
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 62 → 67
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 103 → 104
南方 奏弥
ほんの少し吹っ切れた様な、そんな面持ちで支部に顔を出しただろう。
ただほんの少し寝不足の様子で、来るなりコーヒーを一杯頼んだかも知れないが。
千嵐 八鐘
2dx+1 情報判定(浸蝕率60%over) (2DX10+1) > 6[4,6]+1 > 7
荒波 海莉
2dx (2DX10) > 5[1,5] > 5
木ノ本 敦盛
5DX+1 (5DX10+1) > 8[1,2,5,8,8]+1 > 9
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 財産点 : 6 → 5
木ノ本 敦盛
「あ。データベースに情報増えてるな。」
病葉についてのページを見せ、共有する。
荒波 海莉
「ほんと?どんなの~?」
南方 奏弥
3dx (3DX10) > 7[3,6,7] > 7
system
[ 南方 奏弥 ] 財産点 : 4 → 3
system
[ 南方 奏弥 ] 財産点 : 3 → 2
system
[ 南方 奏弥 ] 財産点 : 2 → 3
system
[ 南方 奏弥 ] 財産点 : 3 → 3
荒波 海莉
データベースを眺め...首を傾げる

「ニセモノも幻覚は見せられる、ってこと?」
千嵐 八鐘
1d10 (1D10) > 9
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 67 → 76
千嵐 八鐘
2dx 情報判定(浸蝕率60%over) (2DX10) > 3[3,3] > 3
千嵐 八鐘
データベースを眺め、自分が最も知りたい情報は無い、とテーブルを離れた。
カウンターでスマホを取り出す。
南方 奏弥
「春日ってのが絡んでるなら、そのニセモノは若い男の方って事っスかね」

昨夜の出来事について重要と思われる部分は全員に共有しつつ、こちらで得た話をまとめたスマホをテーブルに置き。
荒波 海莉
ふと木ノ本を見る。まだまだ傷は治りそうにないようだ。
そう言えば...と、教わったばかりらしい「力の使い方」でも試そうと思ったのだろう。
スマホをポチポチ。気分がノる音楽をかけて歌いだした。
▶. 癒しの水
荒波 海莉
1d+5 (1D10+5) > 1[1]+5 > 6
南方 奏弥
荒波のヒトカラを眺め…
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 5 → 11
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 69 → 71
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 5
木ノ本 敦盛
「お、歌うまいね荒波さん。
 ていうか…… もしかしてこれが能力なのか。」
痛みがやわらいだ。
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 71 → 76
荒波 海莉
~♪

「へへ、アリガト~」
「音?振動だっけ...?簡単に説明してくれた人は声に力がのるようなものだって言ってたよ~」
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 3
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 82 → 85
南方 奏弥
「春日の件と、病葉の件、蓋を開けてみれば同じモンだったってことか」

ニュースサイトを開いたり閉じたり、匿名掲示板を開いてもみたり、と。
南方 奏弥
3dx (3DX10) > 7[3,7,7] > 7
南方 奏弥
「…木ノ本サン、今回の件終わったら幾らくらい出るんスか?」
system
[ 南方 奏弥 ] 財産点 : 3 → 2
木ノ本 敦盛
「それは俺も知りたい。どうなんでしょう支部長。」
セフィド=ツィーゲル
「…ん?あぁ~…それは霧谷くんから出るんじゃないかなぁ…。多分…」
南方 奏弥
「……俺フリーターなんで結構カツカツっつーか……」
木ノ本 敦盛
「それに関してはここにいる誰も力添えできそうにないな。」
荒波 海莉
一曲歌い終わり、お水を2人分ほしいなどとセフィドに言うのだろう。
セフィド=ツィーゲル
「そうだねぇ…。南方くん、良ければうちの喫茶店で働いてくれてもいいんだよ?住む部屋なら支部長権限で用意することだってできるし」

荒波の注文に笑みを返し、お冷の準備をする。
しばらくすると二つお冷が出されるだろう。
荒波 海莉
お冷を受け取れば、ニコ!と笑顔を返し
南方へ水を一杯差し出す

「困ってるおとなにおごりね~」

などと冗談めかして。
南方 奏弥
「UGNって給料どうなって……経費出すレシート取っとくか…」

こないだ千嵐に奢った肉まんのレシートを財布の隅にしまい直し…

「喫茶店っつーと接客スよね。朝昼で賄いがついたりは…?」

どこまでも要求してゆくものだ。
これ以上新しい情報の出そうにない端末の画面をオフにした。
セフィド=ツィーゲル
「賄い?うん、もちろんつくよ。僕お手製のサンドイッチとかで良ければだけど」
千嵐 八鐘
「すごい好条件。バイトも募集してません?」
南方 奏弥
「ちょっとこの件終わったら詳しい話聞きに来るんで…」
荒波 海莉
「バイト楽しそう~!」
荒波 海莉
「...あ、でも旅行先なんだった。」
「ここで働くのは無理かあ~」

GM
ーーーーー
GM
夕食を食べ終え,あとはホテルの自室に戻るだけという時,荒波は相波武に呼び出された。
相波 武
「おい、ちょっとツラ貸せ。」
荒波 海莉
ご飯も美味しかったし、お風呂もサイコー!上機嫌で部屋に戻ろうとしていた。
不良らしい呼び出しの仕方に振り向けば

「だからカイリだってば~。」

ちょっとズレた部分へと不満を示す 
相波 武
「いいから。バレる前にいくぞ」
荒波 海莉
「...? 分かった。」
GM
また2人で先生たちの目を掻い潜りながらホテルを抜け出す。道中,相波は何もしゃべらなかった。
GM
荒波は2日前,相波とホテルを抜け出して荒波の人生の歯車が狂った場所――『ワクラバ』の出ると噂される海岸にまた来ていた。
相波 武
「お前,修学旅行に来てからなんか変だぞ。…何かあったのか。」
荒波 海莉
「えっ、何~?なんもないよ~~」

自分を心配?していたのか、と面食らう。
相波 武
「…いや、お前…いなくなる時も多かったし。それも退院してからだ。」
荒波 海莉
「あ、あ~...ホラ~、検査とか~!?」

場所のせいか、相手のせいか。
あの夜のことを思い出せば嘘も雑になる。

まさか自分がよく分からないウイルスの保持者で
よくわからない脅威と対抗するだかしないだか、
そんな話をどう説明したらいいのだろう。
相波 武
「……」

はぁ、とため息一つ。
「まぁ、お前が何してようが別にいいんだけどよ。急にいなくなったりすっから、せんせーとかに言い訳すんのもだるいんだよ」
荒波 海莉
「えっ!誤魔化してくれてたの?」
相波 武
「なんでか知らんけど俺が聞かれるからな」
荒波 海莉
「アハ、変な先生~、でもありがと!」

先生から見れば、きっと面倒見のいい相波と世話を焼かれる荒波と言う構図なのだろう。
本人たちの意識はおいといて。 
荒波 海莉
荒波 海莉
「でも、困ったな。どう話せばいいのかまだわからない事だらけだし…」 
相波 武
「……まぁ、いいわ」
相波 武
「…なぁ、荒波。本当に『ワクラバ』様っていると思うか?」
荒波 海莉
「...。」

その情報は何度も確認しただろう。
結論としては...

「いるよ。」

まず簡潔にそう答える。
相波 武
「…いる、か。…俺さ……いとこがいたんだよ。潮田爽世っていう、こんな俺でも優しくしてくれた姉貴みたいな人。2年前、ここの海岸で死んだらしいんだ。」
荒波 海莉
「お姉さん、ってあの時も言ってたね。」 
相波 武
「けど、死因とかいろんなことを警察は教えてくれなかった。
おかしいよな。俺はまだしも、姉貴の親――おじさんやおばさんにも何も伝えられてないんだぜ?」
荒波 海莉
ほんの数日前まで、自分も「そちら側」であった。
どうして教えてくれないのかと一緒に憤慨できればよかったのに。

「そっか...亡くなった理由が分からないのは、寂しいね。」
相波 武
「だから、だから俺は『ワクラバ』様に会って、姉貴を呼んでもらって、姉貴がどうして死んだのか聞きてえんだ。
あの日、何があったのか。どうして姉貴は死ななきゃいけなかったのか。」
荒波 海莉
「...。」

おそらく、今ここにいるのは非常に危険だ。
あのニセモノの噂が本物を利用したものだと分かった今...
相波のような人間は格好の標的になるのだろう。

「あのね...」
「本物のワクラバ様もいるけど、ニセモノ...もいるの。」
「冷えるし、一度戻ろう?」
相波 武
「……?どういうことだ?」
荒波 海莉
「ワクラバ様が出るのは、満月の夜...って言ってる人がいたから。」

これはただ、自分の推測にすぎない。
亡くなった人の情報と噂話。おそらく利用できるとすれば現れるのに制限があるのだろう、と言う事。
相波 武
「満月の夜になれば、会えるのか?本当に?」
荒波 海莉
「ごめん。絶対とは言えない。」

ハッキリとそう告げる。

「見てないものは、たぶん、になっちゃう。」
「でも、いるの。」

なんだかちぐはぐな答えだ、と自分でもそう感じる。
相波 武
「…?よく分かんねぇな。なんでお前がその事を知ってるのかも分かんねぇし…。
多分、最近お前の様子がおかしいのにも関係してんだろうけどよ…」
GM
そのように相波と話していると,どこからか拍手が聞こえてきた。
荒波 海莉
「それより、さ 早く...」

拍手?とあたりを見渡す。 
???
「素晴らしい。実に素晴らしい決意だと思わんかね。荒波君。」
???
「私はキミに協力しよう,相波君。もうすぐ『ワクラバ』様が出てくるよ。そこで,キミのいとこのお姉さんが死んだ理由を事細かに聞くと言い…が,私もそのことについて知っている。…知りたいかい?」
相波 武
「……誰だ?お前も、ワクラバ様について知ってるのか?」
荒波 海莉
「...誰!?」

思わず相波に駆け寄った。
噂通りなら...狙われるのはこの人だ。
???
「キミのいとこのお姉さんはね,そこにいる荒波君のような化け物――オーヴァードに殺されたんだよ。」
相波 武
「どういう、ことだ…?おい、荒波…」
荒波 海莉
あっさりとバラされた事実。
それを認めてやるわけにも、しかし相手を放ったままにもできない。

数歩だけ間を空けて立ち止まる。

「それを知ってるあなたは、誰なの。」
???
「キミは荒波君に騙されている。
人間を捨てたのに人間の皮を被っているんだよ。
そう,キミは荒波君に裏切られたんだ。だから彼女のことをこう呼ぶといい―――裏切り者(ダブルクロス)と。」
相波 武
「……は?ダブ、…?裏切り…?」
荒波 海莉
「それなら、あなたは化け物そのものだわ。」
???
「私が化け物そのものならば、キミだって、変わらないじゃないか。キミも立派な化け物だよ、荒波 海莉」
???
「私も『ワクラバ』様も、荒波君たちのような存在が許せないんだ…だから、こちらにおいで。一緒に化け物を倒そうじゃないか。」

相波へ向けて、誘いの言葉を並べる。
荒波 海莉
「アタシが人の皮を被った化け物だろうと、あの時覚醒したのは何も間違ってなんかない」
「だけどこちらをそう呼ぶのなら、あなたは皮も被れない化け物じゃない。」
相波 武
「……」

戸惑いながらも荒波ともう一つの声へ視線を交互に彷徨わせる。
荒波 海莉
「どっちも化け物だって言うなら、姿も見せないあなたに友達を渡せるわけないでしょ!」
荒波 海莉
1d10 (1D10) > 6
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 76 → 82
荒波 海莉
友達だ、と言った相手を庇うように立つ。
system
[ 荒波 海莉 ] ロイス : 3 → 7
system
[ 南方 奏弥 ] ロイス : 3 → 5
system
[ 南方 奏弥 ] ロイス : 5 → 6
春日 恭二
「おや、クレイドルに台風の盾<タイフーンシルト>…いとこのお姉さんを死に追いやった元凶でもある百の足蹠<アースシェイカー>も集まっているじゃないか!」
春日 恭二
「ハハハ,裏切り者の集団じゃないか!相波君,そちらは危ないよ。」
荒波 海莉
「...。あの人の方が正しいって思うなら、アタシを蹴り倒してからにして。」

背後の相波にそう告げる。
木ノ本 敦盛
「その顔で善人面できると思ってるのか。」
待機していた岩陰から姿を現す。
荒波 海莉
声には気付く。それでも、今は視線を逸らせない。
居てくれた事にはややホッとして。
相波 武
「…いや、荒波。お前を信じる。」
南方 奏弥
「……2度も同じミスはしない」

相手が既に気付いているなら隠れている理由も無い。
姿を見せると一度だけ相波に目を向け、それから春日へ向き直った。
相波 武
「あの人たちの事とかも、あとで説明してくれるんだろうな?」
荒波 海莉
「していいなら、したい!」
相波 武
「…わかった。待ってるからな、荒波」
千嵐 八鐘
「もう撃っていいですか? あの人の声聞いてると気分が悪くなる」

潜伏していた場所から、春日への嫌悪感を露わに声を出した。
春日 恭二
「……あぁ、ほら…うるさい奴も増えてきたが…『ワクラバ』様がやってきた。さあ相波君の大切な人を迎えようじゃないか。」
荒波 海莉
「うん。待ってて、絶対戻るから。」

日常へ。 
GM
ここに集まった人以外の足音がひとつ,海の方からこちらへと向かってくる。それはゆっくりとした歩みだった。
ようやく姿を認めることができ,『病葉』の顔が露わになる。
千嵐と木ノ本は知っているだろう。時岡天也だ。
しかし彼はあなた達の知りえないほどに変わっていた。
口元は歪にゆがみ,目は正気を失っている。そう,ジャームと化していたのだ。
相波 武
「姉貴!」

相波はそう言うとジャーム化した時岡天也に駆け出していく。
千嵐 八鐘
「天也」

射撃姿勢を崩す。幾度も呼んだ名を辛うじて声に出した。
荒波 海莉
「...ッ、そっち行っちゃダメ...!!」 
南方 奏弥
「おい…!そいつはニセの──」
荒波 海莉
「本物だって思いこむ何かあるワケ~!?」
木ノ本 敦盛
2d10 (2D10) > 15[6,9] > 15
荒波 海莉
2d10 (2D10) > 5[3,2] > 5
千嵐 八鐘
2d10 (2D10) > 16[6,10] > 16
南方 奏弥
2d10 (2D10) > 10[4,6] > 10
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 82 → 87
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 85 → 95
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 76 → 91
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 104 → 119
千嵐 八鐘
3dx 意志判定 (3DX10) > 7[2,2,7] > 7
木ノ本 敦盛
6DX (6DX10) > 9[2,2,3,4,6,9] > 9
荒波 海莉
7DX (7DX10) > 9[2,4,5,6,7,7,9] > 9
南方 奏弥
3dx+1 (3DX10+1) > 6[1,6,6]+1 > 7
GM
≪ワーディング≫使用
病葉
メディスン・オブ・ガイア《女王の降臨》+《戦乙女の導き》
春日 恭二
1d4 (1D4) > 4
木ノ本 敦盛
≪虚無の城壁≫しかやることがないので……
南方 奏弥
≪フルパワーアタック≫
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 119 → 121
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 95 → 99
千嵐 八鐘
マイナー:《ハンドレッドガンズ》を使用
メジャー:《コンセントレイト》+《小さな塵》+《ギガンティックモード》
千嵐 八鐘
10dx+2 (10DX7+2) > 10[1,2,4,4,4,4,7,7,8,10]+10[1,3,3,8]+5[5]+2 > 27
千嵐 八鐘
3d+10 (3D10+10) > 16[8,6,2]+10 > 26
千嵐 八鐘
動揺を隠すため、あるいは己を鼓舞するように右手を振り上げた。
持っているエネルギーを余さず光に変え、無数の銃を編み上げる。
千嵐 八鐘
月光をかき消すような暴力的な光線。空間を埋め尽くし、敵を焼く。
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 91 → 101
病葉
12dx@7 メディスン・オブ・アレス《毒の刃》+《破滅の言霊》+《タブレット》+《コンセントレイト:ソラリス》放心付与、射程《視界》 (12DX7) > 10[1,1,1,3,3,4,6,7,7,9,10,10]+10[4,8,8,9,10]+10[2,9,9,10]+1[1,1,1] > 31
病葉
1D4 (1D4) > 3
病葉
4d10+4 (4D10+4) > 32[9,5,8,10]+4 > 36
木ノ本 敦盛
オートで《氷盾》!
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 11 → 2
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 121 → 124
病葉
辺りに毒の霧を散布させ、ぶつぶつと呪詛のような物を呟く。呪詛に乗って毒の霧が、病葉の視界の先にいる木ノ本を包み込まんと襲い掛かる。
木ノ本 敦盛
「ぉ、ぐッ……!! タンクから潰そうってか、ハハ」

全力で防御壁を展開する。だが、それを凌ぐ威力だ……
病葉の従者(2)
1d4 (1D4) > 4
病葉の従者(2)
(18DX7) > 10[2,2,2,2,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,8,9,9,10]+10[5,8,8,9]+10[2,9,10]+5[1,5] > 35
木ノ本 敦盛
《孤独の魔眼》イクゾ
病葉の従者(2)
14dx@7 大禍津《渇きの主》+《鮮血の一撃》+《ブラッドバーン》+《血の宴》装甲無視、HP13回復、範囲選択 (14DX7) > 10[1,1,4,4,5,5,5,6,8,8,8,9,9,9]+10[5,5,6,7,10,10]+10[5,5,7]+5[5] > 35
病葉の従者(2)
4d10+15 (4D10+15) > 15[3,2,1,9]+15 > 30
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 124 → 128
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 2 → 0
病葉の従者(2)
自らの手を血の刃と変え、全員をなぎ倒す勢いで向かっていったが、何らかの力によりその攻撃は木ノ本単体へと向けられる。
複数の赤い斬撃が木ノ本を襲う。
木ノ本 敦盛
「もらっとくよ、冥途の土産じゃないけどさ!」

重力球が攻撃を吸い寄せる。
すさまじい衝撃ののち、血に濡れた男は笑みを浮かべたままぐらりと膝をついた。
春日 恭二
12dx@7 不屈の一撃《渇きの主》+《吸収》+《オールレンジ》+《獣の力》+《コンセントレイト:キュマイラ》装甲無視・HP8点回復・対象の判定ー2d (12DX7) > 10[1,2,4,6,7,7,8,8,8,9,9,10]+10[2,2,4,6,7,9,10,10]+6[1,1,6,6] > 26
春日 恭二
3d10+20 (3D10+20) > 10[2,1,7]+20 > 30
南方 奏弥
春日 恭二
片腕を獣の手に変え、地面をひと蹴りして南方目掛けて襲い掛かる。
その勢いに身を任せ、大きな爪を携えた獣の手を振り下ろした。
南方 奏弥
「……ッ…!?」

平常心を欠いていただけ素早い動作への反応は一寸遅れた。
身を退きかけはしたものの到底間に合わず、振り下ろされた獣の爪に幾条かの深い傷を刻まれてたたらを踏み。
病葉の従者(1)
1d4 (1D4) > 2
病葉の従者(1)
1d2 (1D2) > 1
病葉の従者(1)
18dx@7 禍津《渇きの主》+《鮮血の一撃》+《ブラッドバーン》装甲無視、HP13回復 (18DX7) > 10[1,1,2,2,2,2,3,3,4,4,4,5,6,6,7,7,8,9]+10[2,2,3,9]+2[2] > 22
病葉の従者(1)
自らの手を血の刃と変え、千嵐向けて駆け出す。
一筋の赤い斬撃が千嵐を襲う。
病葉の従者(1)
3d10+20 (3D10+20) > 17[8,5,4]+20 > 37
千嵐 八鐘
「っ、……効かないね。まだ立ってるよ、俺は!」

ふらつく。額に汗が浮かぶ。それでも強がった。
system
[ 千嵐 八鐘 ] HP : 23 → 11
千嵐 八鐘
ET 感情表 感情表(19-73) > 連帯感(れんたいかん) - ○猜疑心(さいぎしん)
病葉
1D4 (1D4) > 4
病葉
12dx@7 メディスン・オブ・アレス《破滅の言霊》+《タブレット》+《コンセントレイト:ソラリス》放心付与、射程《視界》 (12DX7) > 10[1,1,2,3,5,6,7,7,8,8,9,10]+10[3,5,8,8,9,10]+10[2,5,7,8]+10[2,8]+1[1] > 41
病葉
4d10+4 (4D10+4) > 22[7,3,6,6]+4 > 26
system
[ 南方 奏弥 ] HP : 5 → 0
病葉
辺りに毒の霧を散布させ、ぶつぶつと呪詛のような物を呟く。呪詛に乗って毒の霧が、病葉の視界の先にいる南方を包み込まんと襲い掛かった。
南方 奏弥
「───、」

何事か悪態めいたものを呟いたが肺に染みる重苦しい感覚に膝を付き、地に着くとそのまま崩れ落ち。
南方 奏弥
1d10 (1D10) > 2
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 99 → 101
system
[ 南方 奏弥 ] HP : 0 → 2
南方 奏弥
そのままの体勢で2つ咳を漏らした。
まだ意識は繋がっている。
荒波 海莉
「こわくなんか、ないし...!」

うそだ。本当は怖い。
膝をつき、深い傷を負い、それでもまだ戦おうとする仲間。
震える喉が締まる気がした。

声を出さなくちゃ、黙って死ぬなんてイヤだ。

そう思った途端 湧き上がるのは未知の熱。
叫べと、歌えと、惑わせ、と。何かが自分を突き動かす気がした。

「こ、の歌...絶対、抜け出せなくなるよ!!」


メジャー:「サイレンの魔女」+「さらなる波」+「流血の胞子」を使用
荒波 海莉
7dx+2 (7DX10+2) > 10[1,1,2,3,7,8,10]+3[3]+2 > 15
荒波 海莉
敵の影1つを視界に入れる。 病葉だ。
荒波 海莉
2d10+11 (2D10+11) > 8[1,7]+11 > 19
荒波 海莉
スマホの音量ゲージはCHARGE-MAX。
声と混ざり合って彩られていく狂気。

一曲だけ?そんなつまらないこと言わないで。
ずっと聞いて、ループして。
病葉
「……ぐ、…」
荒波 海莉
「...、は。なんか...効いてる…?」
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 87 → 96
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 0 → 13
南方 奏弥
セット≪フルパワーアタック≫
オート≪獣の魂≫ 
マイナー≪完全獣化≫≪破壊の爪≫
メジャー≪コンセントレイト≫≪増腕≫
南方 奏弥
20dx+1 (20DX7+1) > 10[3,4,6,6,6,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,3,3,4,4,5,6,6,7,8,10,10,10]+10[2,6,7,9,9]+6[2,5,6]+1 > 37
南方 奏弥
4d10+21 (4D10+21) > 23[10,3,6,4]+21 > 44
春日 恭二
2d+1 ≪イージスの盾≫ (2D10+1) > 13[9,4]+1 > 14
南方 奏弥
布や革の引き裂かれる音と共に、ヒトの姿はその形を失ってゆく。
月光を毒々しい光沢として返す節くれの胴、そこから数多に突き出る鉤爪が砂地へと深く食い込み──駆けた。

低所からうねる大百足の一際長く伸びる爪が前面に立つ敵の一塊を大きく薙ぎ。
春日 恭二
「…やるじゃないか…、百の足蹠<アースシェイカー>。異名にふさわしい…気持ちの悪い姿をしている…」

反射的に自らの手を硬化させ、南方からの攻撃を最小限に抑えながら不敵な笑みを浮かべる。
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 101 → 114
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 128 → 130
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 114 → 118
千嵐 八鐘
「邪魔なんだよ、お前ら!」

弾丸は雨のよう。心の奥底からほとばしるまま、光弾を連射する。
立ち塞がる敵を撃つ。防がれようが撃つ。躱そうとしようが撃つ。

マイナー:《ハンドレッドガンズ》を使用
メジャー:《コンセントレイト》+《小さな塵》+《マスヴィジョン》+《ギガンティックモード》
千嵐 八鐘
12dx+2 (12DX7+2) > 10[1,1,1,1,2,3,8,8,9,9,10,10]+10[1,1,3,3,5,9]+10[8]+10[10]+10[7]+1[1]+2 > 53
千嵐 八鐘
6d+28 (6D10+28) > 47[8,6,5,10,9,9]+28 > 75
春日 恭二
2d+1 ≪イージスの盾≫ (2D10+1) > 9[3,6]+1 > 10
千嵐 八鐘
「……タフだな。ありったけ叩き込んでるんだけど」
春日 恭二
ボロボロの状態だが、まだ余裕な顔で立っている。
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 101 → 115
病葉
1d4 (1D4) > 4
病葉
1D4 (1D4) > 2
病葉
12dx@7 メディスン・オブ・アレス《破滅の言霊》+《タブレット》+《コンセントレイト:ソラリス》放心付与、射程《視界》 (12DX7) > 10[1,2,3,4,5,7,7,8,8,9,9,10]+10[1,1,3,5,5,5,7]+4[4] > 24
病葉
3d10+4 (3D10+4) > 21[9,9,3]+4 > 25
病葉
辺りに毒の霧を散布させ、ぶつぶつと呪詛のような物を呟く。呪詛に乗って毒の霧が、病葉の視界の先にいる荒波を包み込まんと襲い掛かった。
荒波 海莉
「い"...!?」
「ヤバ、吸っ...」

激しく咳き込み、蹲る。
荒波 海莉
涙目で立ち上がった。
system
[ 荒波 海莉 ] HP : 27 → 2
病葉の従者(3)
1d4 (1D4) > 2
病葉の従者(3)
18dx@7 禍津《渇きの主》+《鮮血の一撃》+《ブラッドバーン》装甲無視、HP13回復 (18DX7) > 10[1,1,2,2,2,2,3,3,4,4,4,5,7,7,8,8,9,9]+10[2,4,5,6,6,10]+10[8]+10[10]+10[10]+3[3] > 53
病葉の従者(3)
15dx@7 禍津《渇きの主》+《鮮血の一撃》+《ブラッドバーン》装甲無視、HP13回復 (15DX7) > 10[1,2,3,3,3,3,4,5,6,7,8,8,8,8,10]+10[2,3,4,8,9,10]+10[4,4,7]+10[8]+10[8]+6[6] > 56
病葉の従者(3)
6d10+15 (6D10+15) > 35[7,2,10,3,5,8]+15 > 50
病葉の従者(3)
自らの手を血の刃と変え、千嵐向けて駆け出す。
一筋の赤い斬撃が千嵐を襲う。
千嵐 八鐘
「くそ、……!」

鋭い一撃に能力操作が乱れる。
呻いた後、周囲の光を屈折させて自身の姿を隠した。
system
[ 千嵐 八鐘 ] HP : 11 → 0
春日 恭二
1d4 (1D4) > 2
春日 恭二
1d3 (1D3) > 3
春日 恭二
12dx@7 不屈の一撃《渇きの主》+《吸収》+《オールレンジ》+《獣の力》+《コンセントレイト:キュマイラ》装甲無視・HP8点回復・対象の判定ー2d (12DX7) > 10[1,2,3,4,4,5,5,7,8,8,9,9]+10[3,7,7,7,9]+10[3,4,9,9]+10[6,9]+2[2] > 42
春日 恭二
5d10+14 (5D10+14) > 38[2,8,10,9,9]+14 > 52
system
[ 南方 奏弥 ] HP : 2 → 0
南方 奏弥
満身創痍である身に固く鋭い爪の食い込む感覚。
ごふ、と異形じみた口から洩れるのはヒトと同じ赤い血だ。
頽れんとする身が未だ地を踏み締めて立つのは残された意志であり遺志でもある。
虫の瞳が春日を睨めつけた。

オート≪死者の想い≫
system
[ 南方 奏弥 ] HP : 0 → 35
荒波 海莉
「迷ったら、ダメ...!」

南方もボロボロだ、しかし今優先すべきは 木ノ本への支援。
イメージしろ、この声はあなたを傷付けるものにしない。

メジャー:「癒しの水」を使用 → 木ノ本
荒波 海莉
1d+5 (1D10+5) > 4[4]+5 > 9
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 13 → 22
木ノ本 敦盛
「っ、これで本領発揮できる!」
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 96 → 98
荒波 海莉
「よし...!まだまだ歌うよ~!」
木ノ本 敦盛
3DX+1 (3DX10+1) > 8[1,2,8]+1 > 9
木ノ本 敦盛
1d10 (1D10) > 8
春日 恭二
2d+1 (2D10+1) > 16[9,7]+1 > 17
春日 恭二
「?」
木ノ本 敦盛
感情任せのパンチは効果がなかった。
南方 奏弥
まだ眼前に敵は居る。
ぎちりと鉤爪が弧を描く。

オート≪獣の魂≫ 
マイナー≪完全獣化≫≪破壊の爪≫
メジャー≪コンセントレイト≫≪増腕≫
南方 奏弥
20dx+1 (20DX7+1) > 10[2,3,3,3,3,4,5,5,6,6,8,8,8,9,9,9,9,10,10,10]+10[2,3,4,5,5,5,6,9,10,10]+10[6,8,9]+10[6,8]+2[2]+1 > 43
南方 奏弥
18dx+1 (18DX7+1) > 10[1,2,3,3,3,4,4,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9,9]+10[3,7,8,8,9,9,10,10]+10[2,2,6,7,8,9,10]+10[2,6,7,7]+10[6,8]+5[5]+1 > 56
南方 奏弥
6D10+21 (6D10+21) > 40[3,9,7,3,9,9]+21 > 61
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 118 → 136
春日 恭二
「…ぐ、……」

南方の鉤爪は春日の硬化した腕さえも引き裂き、大きなダメージを与える。
そのまま膝をつき、地に伏した。
南方 奏弥
「くそ……財布置いてけよ」

襤褸切れと化したかつての着衣を雑に千切り落とし、倒れたスーツ姿を一瞥。
それから残る敵を見据えた。
system
[ 千嵐 八鐘 ] HP : 0 → 11
system
[ 千嵐 八鐘 ] ロイス : 6 → 5
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 130 → 132
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 136 → 140
千嵐 八鐘
「あの時、お前の頼みを聞くべきだった」

夥しい数の銃口をただ一人に向けた。

「待たせてごめん」

震えはもう無い。
声と共に発射された眩い弾丸は大気を裂いて、かつての相棒へ。

マイナー:《ハンドレッドガンズ》を使用
メジャー:《コンセントレイト》+《小さな塵》+《マスヴィジョン》+《ギガンティックモード》
千嵐 八鐘
12dx+2 (12DX7+2) > 10[1,1,1,2,2,2,5,6,6,6,9,10]+5[3,5]+2 > 17
千嵐 八鐘
2d+28 (2D10+28) > 8[6,2]+28 > 36
千嵐 八鐘
狙いを定めてくれた存在はもう側にいない。
それでも当たれ、と弾数をがむしゃらに増やした。
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 115 → 126
病葉
「……、…」

目を閉じ、八鐘から放たれた弾丸を鈍い光で包み込み、自ら目掛けて射線を操作し受け止める。
が、まだ膝はつかず立ち尽くしたままだ。
荒波 海莉
「え、なんで自分に…!?」
千嵐 八鐘
「……そういう奴なんだよ」
病葉
「……はが、ね。…頼む。俺を。…――殺してくれ」
千嵐 八鐘
「ああ。必ず助けてやるから」
木ノ本 敦盛
「……、時岡くん……」
荒波 海莉
「...、...。みんなで助けるんでしょ!」
病葉
病葉は、震えながらも手を4人へ向ける。

「……すまない」
南方 奏弥
「………」

ジャーム化した果ては。
そのまま黙し、千嵐へと視線を向けた。
千嵐 八鐘
「謝るなよ。らしくない」

無理に作った笑みはぐしゃぐしゃで。
病葉
「……これが、…、俺の、最期の―――」

≪黒星粉砕≫
病葉
8d10 (8D10) > 51[8,8,8,9,8,7,2,1] > 51
木ノ本 敦盛
「……キミが人を頼ってくれるようになって、よかった。
 八鐘たちのことは……任せてくれ。」

《時の棺》
木ノ本 敦盛
――雲の流れが巻き戻る。

放たれた黒星はなかったことになるのではない。
ただただ、大いなるものに包まれ、光とともに時の彼方へ消えた。
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 132 → 142
荒波 海莉
病葉の攻撃を浴びてから呼吸がし辛い。
ゲホ、と一つ咳をしてから新鮮な空気を肺へと。
攻撃は千嵐と南方に任せよう、守りは木ノ本だ。
助けを求めた「人」も僅か視界に入れ、

「アタシ、あなたの事何にも知らないけど」
「あなたが守ろうとした人達の事、私なりに守ってみせるから...!」

「この声が届く限り!!」

メジャー:「癒しの水」を使用 → 木ノ本
荒波 海莉
1d5 (1D5) > 2
荒波 海莉
1d+5 (1D10+5) > 10[10]+5 > 15
system
[ 木ノ本 敦盛 ] HP : 22 → 29
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 98 → 100
南方 奏弥
15dx+1 (15DX10+1) > 10[1,2,3,5,5,7,8,8,8,9,10,10,10,10,10]+10[3,5,7,10,10]+6[3,6]+1 > 27
南方 奏弥
15dx+1 (15DX7+1) > 10[1,2,2,3,4,4,4,6,6,6,8,9,9,9,10]+10[2,2,2,3,9]+1[1]+1 > 22
南方 奏弥
3d+26 (3D10+26) > 15[4,5,6]+26 > 41
千嵐 八鐘
ロイスをタイタス化→昇華 時岡天也
千嵐 八鐘
ロイスをタイタス化→昇華 黒崎剛道
千嵐 八鐘
判定ダイス+10、C値-1 を得ます
千嵐 八鐘
「────」

さようなら。
別れの言葉は、光線の音に呑まれて消えた。

「いいよな、俺たちなら。お前なら」
「言わなくたって、届かなくたって」

たった一人のライバル。
どちらが強いか、なんて話で喧嘩した日。
脱走を試みて大人たちに叱られた日。
殴られた後に食べた肉まんの味。

ずっと一緒にいた。
心は通じ合っている。

「わかるだろ、俺のことなら全部」

マイナー:-
メジャー:《コンセントレイト》+《小さな塵》+《マスヴィジョン》
千嵐 八鐘
22dx+2 (22DX6+2) > 10[1,1,2,2,2,3,4,4,5,5,5,7,7,8,8,8,8,9,9,9,10,10]+10[2,2,3,4,5,8,8,9,9,10,10]+10[1,4,5,5,8,10]+10[1,6]+10[8]+1[1]+2 > 53
千嵐 八鐘
6d+28 (6D10+28) > 33[10,6,4,1,10,2]+28 > 61
病葉
八鐘の攻撃は、病葉の身体を貫いた。
たった一人の大切な仲間であり、好敵手。

口から血を吐きながら、病葉――時岡天也は地に伏した。
地に伏す瞬間、千嵐は光の隙間から見えただろう。
彼は、笑っていた。
system
[ 千嵐 八鐘 ] ロイス : 5 → 3
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 126 → 137
GM
千嵐 八鐘の一撃で,時岡天也は地面に崩れ落ちた。どうやら体の原型を保っているのがやっとのようで,ボロボロと体が崩れている。
病葉
「ウ…俺…は,いっぱい人を,傷つけた……リヴァイアサンに,だめって言われたこと…たくさんやって…」
病葉
「ごめんなさい…ごめん…なさい…」
千嵐 八鐘
「謝るなって言ったろ、天也」

崩れていく相棒の身体を抱きしめる。
病葉
「…八鐘、…ごめんな。…心配、かけて……戻ってこれなくて、ごめんな…約束、破ってごめんな…」
千嵐 八鐘
「謝るなって言ってんだろ」

落ちる涙をそのままにして。
失われていく体温を全身で確かめた。
病葉
それでも、天也は続ける。
「支部長、リヴァイアサン、ごめんなさい…こんなことして、ごめんなさい…」

「俺、結局、“正義の薬”になれなかったなぁ…」
千嵐 八鐘
「なってたよ。お前のお陰で助かった命がどれだけあると思ってんだ」
病葉
「……、そう、か…。けど、…結局…」

けほ、と血を吐きながら震える手を彷徨わせる。
千嵐 八鐘
彷徨う手を握る。
まだ在る命と、体温を感じるように強く。
病葉
「…結、局……八鐘や…木ノ本さんたちを、傷付けた……」
木ノ本 敦盛
「……オーヴァードは諸刃の剣である存在。
 そんな中でも君は十二分にヒーローだったさ。」

「俺たち、UGNに所属する皆が保証する。」
南方 奏弥
いつかの誰かの、或いは自分自身の未来にあるやもしれない姿と2人の遣り取りをただ眺める。
病葉
「……そっちの、…二人も…本当にごめん、…」
荒波 海莉
木ノ本の影に入ると親指を立てて謝罪へと応えた。

せめて二人の...縁のあった者たちとの時間が、もう少しだけ。
自分からかける言葉が浮かばないから。
しかし、どうにも調子が出ない。
震えて音にならない声は波に消えたか、届いたか。

走りぬいたヒトへ送るエールのような歌。
さっきまでは確かに仲間を助けられた気がしたのに。 
木ノ本 敦盛
冷静に。しかし悲しみと怒りで拳が震える。

彼を加害者たらしめてしまった黒幕への"思い"が溶岩のようにフツフツと沸いてたまらない。
南方 奏弥
「……そういや、春日は」

今にも消えゆこうとする命に自分が出来る事は無い。
変身によって破れた着衣を申し訳程度に正しつつ、倒したはずのスーツ姿を探す。
GM
春日はすでに姿を消しているようだ。
春日が倒れていたはずの場所には、何も残っていなかった。
病葉
荒波の返答には薄い笑みで返し、改めて千嵐へと顔を向けるが目はすでに虚ろだ。

「ごめんな、八鐘…俺はもう、帰れないや…」
千嵐 八鐘
「天也」

声が詰まってそう呼ぶのがやっと。
掠れた声で、なんとか名前を紡いだ。

思い出が蘇る。
嫌気がさして抜け出そうとした日々でも、取り戻せるなら。
すべてを差し出しても良いと思える、宝物のような日常。

形を失って夜の風に運ばれていく相棒を、
その場に留めようと更に腕に力を込める。
病葉
「……、はは。…泣くな、八鐘…お前には、…他の仲間も…いるだろ……」

そっと八鐘の頬へ手を伸ばすが、徐々に指先から崩れていっているのが分かる。
千嵐 八鐘
「泣いてない、馬鹿」
病葉
「…、八鐘…聞いてくれ…、もう。何も見えなくなってきた…、けど、……最期に、せめて…笑ってくれ…な…?」
千嵐 八鐘
「……」
千嵐 八鐘
「お前の我儘、珍しいな」
千嵐 八鐘
「最後の最後の我儘が、それでいいのかよ」
千嵐 八鐘
声は震え、顔はぐしゃぐしゃのまま。
それでも何とか笑みを形作った。
病葉
時岡 天也
「……ありがとう、八鐘…。お前の、相棒でいられて…うれしかった…」
千嵐 八鐘
「……ありがとう、天也。お前と会えて、お前と友達になれて良かった」
時岡 天也
「…、…セフィドさんにも、…よろしく伝えてくれな…。…そういえば、こういう時、…確か支部長…、セフィドさんはこう言ってたな…」
時岡 天也
「さようなら、って…」
GM
そう言うと時岡天也の体は完全に崩れ去り,残ったものは彼の着ていたUGN戦闘服のみだった。
千嵐 八鐘
「天、也……う゛、ぅ……」

顔をくしゃりと歪ませる。
大粒の涙が頬を伝って止まらない。

なにも無くなってしまった空間に突っ伏し、胸を掻き毟った。
荒波 海莉
......ひとつ、消え去り空白となる。

「......。」

人の隣、残された衣服を前に。自分も座り込んで。
荒波 海莉
「...ッ、あ、アタシ...ッ絶対、負けないから!!」
「負けてなんか、やらない、から...!!」

ぼろぼろと零れる涙もかまわず、誰への叫びか。
言い切れば、隣より声を上げて泣き出したかもしれない。
南方 奏弥
「………」

どんな言葉を掛けるか、掛けられる言葉などない。
その場に突っ伏す千嵐の様子に此方も苦し気に目を閉じたが、眉間に親指を押し当てると喉元に固く溜まった息を吐き。

「…時岡にとっては、さ」
「千嵐に送られて、救われたかも知んねーよ」
千嵐 八鐘
唯一遺った戦闘服を握りしめながら、
返事なのかそうでないのかわからない嗚咽を返す。
木ノ本 敦盛
「……こんな最悪な世界で、君らは強いよ。
 だけれど、君らが強くあらなくても良い世界を俺は望みたい。」

開いたままの瞳孔でどこか遠くを見る。

「こんな悲劇の元凶は絶対に断ってやらなくちゃ。」
木ノ本 敦盛
「今はまず……戻ろう。
 潮風は冷える。風邪引きたくないしな。」
南方 奏弥
「っス。春日の野郎も逃げ足だけは早ぇってか……ああ、あとそっちの奴も拾って……」

撤収の流れにもう一度周囲を見回し、最後にもう一度千嵐と荒波の方を見てから木ノ本へと頷いた。
GM
今日は修学旅行の最終日だ。あなたが濃い2日間を過ごしたN県F市とはここでお別れとなる。荷物をバスに詰め込み,乗車する。
相波 武
「おい、荒波。どうしたんだよ海なんか見て。」

隣に座っていた相波があなたに話しかける。
荒波 海莉
ぼんやり海を見ていた自分に気付かせるのは隣の声。

「...また、来れるかなあって。」

それが何のためか、いつなのか、自分でも分からない。
相波 武
「まぁ…来ようと思えばまた来れんだろ。…しっかし…暑かったことしか覚えてねえな。やっぱりこんな時期に来るもんじゃねえよほんと。」
荒波 海莉
何にも覚えてない、とそうしてくれているのだろうか?それとも...。

「そだね。...ねえ、武は楽しかった?」
相波 武
「…ん?あぁ。色んなとこ見れて楽しかったっちゃ楽しかったな。…そうだ」

ごそ、とバス内に持ち込んでいた自分のリュックを漁る。
荒波 海莉
楽しかった、と相手が言えばいつも通りの笑顔になった。

「なにー?アタシにお土産?」
相波 武
「そう。お前、なんか気づいたら班行動してなかったろ?だから、ロクに買えてねぇんだろうなと思って」

リュックから取り出したのは、土産屋でよく見かける珠を抱き締めている狐のキーホルダーだ。
荒波 海莉
へえ~可愛いお土産~なんて反応を返してから間が空く。

「へ!?ほんとにアタシにお土産?!」

冗談のつもりだったはずが本当になってしまった。
荒波 海莉
嬉しいありがとう!と言うべきだと誰もが思いつくだろう場面。
驚きすぎたか言葉に詰まる。

「あり、ありが...えっ 良いの...?!」
相波 武
「なんだよ。要らねぇなら他の奴に渡すけど。…まぁ、センスねぇのは分かり切った事だしな」

キーホルダーをリュックにしまおうと腰をかがめる。
荒波 海莉
「わ”~~~~!!!ダメダメダメダメダメ!!」

あまりの声に先生から シー! とされてしまったかも。

「すごく!嬉しい!」
「でもアタシ、買えてないから...」
相波 武
うるせぇなぁ、と荒波へキーホルダーを差し出す。
抱えている珠は海のように青く、毛先が水色の狐のキーホルダーだ。

「俺は俺で買ったし。別に気にしなくていい。」
相波 武
そして暫く間を空け、

「…なあ。今度一緒にまたここに来ねえか?俺の親戚がここに住んでるから、穴場とか知ってるんだ。」
荒波 海莉
「いいね!行こ!」

ちゃんと聞いていたのか?と言われかねない即答。

「次来たら、武色のお揃いキーホルダー買わなきゃね~」

自分の片耳についているイミテーションピアスに似た色合いの珠。
適当か、あるいは自分に関する色だと思ったのか。
そう思うと口元が緩む。

「初めて友達からお土産もらっちゃった~」
相波 武
「俺色ってなんだよ。…意味分かんねぇ」

はは、と荒波の言葉に笑って。

「…初めてって…お前、友達いねぇわけじゃねぇだろ…。」
相波 武
「あぁ、それと…。なんか、修学旅行…あんまし一緒には回れなかったけど、なんだかんだ楽しかったわ。ありがとな、海莉」
荒波 海莉
「あはは、友達はたくさんいるけど~...」
「だからカイリって呼ん......え?」 
荒波 海莉
「うわ!なんて?!もっかい言って!?」
相波 武
「……うるせぇな。どうせお前呼ぶ時に言うんだから今言わなくてもいいだろ。」
荒波 海莉
「ケチ~~...でもありがと!」
「アタシ今、すごく楽しい。」

これがアタシの日常。ただいま。
今日の天気予報は晴れ時々、涙。
GM
あなたはおもむろに少し開いている自分の鞄から見える、セフィドから事前に受け取っていた手紙へ視線を移す。
それはあなたが住んでいるUGN N市支部に渡すための書類が入っている。
あなたも誰かの“日常”を守るために、自分の“日常”に別れを告げたのだ。
荒波 海莉
君が自分を友人だと、名を呼んでくれるなら。
―――きっと戻ってこれる。
GM
一連の事件が解決し千嵐と木ノ本は支部にて、セフィドの淹れたコーヒーを飲んでいる。
セフィド=ツィーゲル
「じゃあ…諸々の報告をお願いしようかな。」
千嵐 八鐘
「『神隠し』が無くなって、噂も落ち着いたみたいです。元凶については……」

そこまで喋って隣の大人を見上げる。
“ディアボロス”が関わる報告は、自分がすべきでないと口を閉じた。
木ノ本 敦盛
「また取り逃がしました。」

無念そうに拳を握る。

「行先は不明です。……」

悔しさを隠せないままとつとつと報告を述べた。
セフィド=ツィーゲル
「なるほどね…そんなことがあったんだねぇ…それにしても…時岡君については、とても優秀なチルドレンだったからねぇ…。…そうなっちゃったのは仕方ない事だとしても…なっちゃったのはとても悲しいな…。」
木ノ本 敦盛
「……。ええ。本当に。」
セフィド=ツィーゲル
「…彼が小さい時から見てる身からしたら…うん。結構くるものがあるね…」

カップを磨きながら、寂しそうに言葉を漏らす。
木ノ本 敦盛
「……最期に支部長の言葉を思い出していましたよ。」

「こういうとき、さよならと言うんだって。」
セフィド=ツィーゲル
「そう…彼がそんなこと言ってたんだ…。覚えててくれてたの、嬉しいなぁ…」
千嵐 八鐘
「……」

まだ、思い出話として語れる感情ではない。
黙ったままカップの中身を減らした。
セフィド=ツィーゲル
千嵐の様子を見て、小さく微笑めば

「少しだけ、昔話をしようかな。」
木ノ本 敦盛
「……俺にはあまり理解できません。どうしてその言葉を思い出したのか。」

表情を曇らせたままの千嵐を一瞥する。

「……別れを悟ったとしても……」
木ノ本 敦盛
「……昔話?」

セフィドの方へ顔を向けた。
セフィド=ツィーゲル
「時岡君はね、FHエージェントだった親に捨てられて…孤児だったのを僕と霧谷君が保護したんだ。」
セフィド=ツィーゲル
「困った事に、彼は昔から自己肯定感が低くてねぇ…。自分がジャームになってしまったことに対して、凄く申し訳なく感じちゃってるんじゃないかなって」
千嵐 八鐘
「……最後、アイツ謝ってばっかでした」

ぽつりとつぶやく。
木ノ本 敦盛
「全ては春日恭二のせいなのに……。」
セフィド=ツィーゲル
「……そっか、そうだよね。…本当に、謝らなくていいことまで謝るんだから」

目を伏せ、もう一度ふふ、と笑う。

「ごめんね。こんな話しちゃって。この話はここで終わりにしよっか」
セフィド=ツィーゲル
「報告、ありがとね。二人共。またこの街に何かがあれば一緒に頑張って行こう。」
千嵐 八鐘
「はい」

素直な返事。
カップの中身を空にして、ごちそうさまでした、も添えた。
木ノ本 敦盛
この人は自分よりずっと多くの人間を見送ってきている。
それでも全ての死に悼みを向けていられるのは……。

感覚を失いかけている己の背筋を正した。

「ええ。……勿論です。」
GM
セフィドに頼まれていた応援要請の任務が終わり,彼に報告も終えたあなたはどこにいるのだろうか。
南方 奏弥
長い一夜が終わり、報告さえ済ませれば後の処理は支部長や今回共にあったエージェントが済ませてくれるのだろう。

外に出れば眩しいばかりの晴天、宛てもなく歩き出した足は自然とあの海岸へと向かった。
GM
あの時の彼女の言葉――前を向けという激励。そして,自分への感謝と別れ。ほんの数刻の出来事だったのに,とても心が軽くなった気がした。
ふと,空を見上げてみた。今日は快晴,太陽が照り付けているがすがすがしい風が吹くいい天気だ。
???
「今日も天気いいね。あ,見て!」
GM
ふと,そんな声が聞こえた気がした。瞬間,一陣の風がふわりと駆け抜ける。
南方 奏弥
自然と目は声の示す方へ向けられる。
まるで傍らに彼女がいるかのように足を止め、吹き抜ける風に揺れる前髪に目を細めた。
GM
うっすらと目を細めた視界の先、彼女がよく座っていたお気に入りの岩場に一輪の白い花が咲いていた。
南方 奏弥
風に揺れる白い花弁に白いワンピース姿の彼女がはっきりと脳裏に思い起こされる。
ほんの少し困ったように眉を寄せて笑うと、かつて共に過ごしたその岩場へと歩を進めて。

いつかのように隣へと。
南方 奏弥
何かを言い掛けた唇は、思い直したように閉ざされ弧を描く。
南方 奏弥
これは、いつか再び彼女に出会えた時に伝えるべきものだ。

眩し気な視線は水平線の彼方に逃がし、そのまま天へ。
空知らぬ雨が落ちぬように。
GM


ダブルクロス The 3rd Editionモノシナリオ
          『Came to Say Good-bye』
荒波 海莉
4d10 (4D10) > 12[7,3,1,1] > 12
木ノ本 敦盛
4D10 (4D10) > 21[1,8,4,8] > 21
南方 奏弥
4d10 (4D10) > 20[5,7,5,3] > 20
千嵐 八鐘
4d10 (4D10) > 21[6,3,2,10] > 21
system
[ 荒波 海莉 ] 侵蝕率 : 100 → 88
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 137 → 116
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 142 → 121
system
[ 南方 奏弥 ] 侵食率 : 140 → 120
荒波 海莉
6d10 (6D10) > 44[10,9,7,5,3,10] > 44
千嵐 八鐘
3d10 等倍 (3D10) > 18[3,10,5] > 18
system
[ 千嵐 八鐘 ] 侵食率 : 116 → 98
南方 奏弥
6d10 (6D10) > 43[7,6,7,10,8,5] > 43
南方 奏弥
木ノ本 敦盛
6d10 (6D10) > 30[5,2,4,9,7,3] > 30
system
[ 木ノ本 敦盛 ] 侵食率 : 121 → 91
南方 奏弥